#12 ページ13
『心配してくれてんの?』
そう言われてから数日が経ち、3月に入ろうとしていた。
3月かぁ、そう考えるとやはり浮かぶのは
彼が転勤するのかどうか。
そう考えるともうそれにしか思考は向かず。
そんなときに限って現代文の授業があるんだもんな〜。
なんていうタイミングの悪さ。
今彼の顔を見ても、どういう顔をしたらいいのかわからない。
不安なんて隠せるはずがないじゃん。
そう思うと授業中はただ俯いてることしかできなかった。
ー放課後
またなんの仕事があるわけでもなく、生徒会室に入り浸る。
すると、なんの気なしに入ってくる彼。
そっと、隣に座る。
A : …どう…したんですか?
哲也先生 : ん?お前いたから。
別に…来なくていいのに。会いたくなんてない。
しばらく続く沈黙を遮るように、彼の口が開く
哲也先生 : …どうした?体調悪い?機嫌悪い?俺の事?
私の答えも聞かずに質問攻め。
少しは余裕頂戴よ。
でも、ただ首を振ることしかできなかった。
それでも沈黙を貫く私に、
哲也先生 : 授業中もずっと下向いてたから…気になって見てたんだよ?
やめて、やめてよ。
授業中に見てた?
そんなこと軽く言わないでよ。
また期待させるようなこと言って、悪い癖だよ、先生。
A : なん…でもない。なんでもないから。
私のその言葉に、彼は追求することはなかった。
哲也先生 : …お前元気ないとあれだね。
あれだね。の続きは述べなかった。
その言葉を誤魔化すようにすぐに口を開く
哲也先生 : あんまり溜め込むな。お前の悪い癖だぞ。俺の事なら全部伝えてくれ…。
A : …簡単に言えるなら苦労しないよ…っ!
無意識に声を震わせて言ってしまった。
ハッ!と気づき顔を上げると、眉を下げた彼がいた。
と、そのタイミングに副会長が入ってくる。
何やってるんですか?と座る彼女。
それと同時に立った彼は、私の隣に立ち、
そして持っていたペンで私の頭をポンポンと叩き続ける。
副会長 : 先生それ、痛いんですよ?
哲也先生 : 知ってるからやってる。
って言って、見た感じでは変わってなかったんだろうけど、
本当は力弱めたの、私だけに伝わってるよ。
元気がなくて黙り続けた私への
心配と慰めかな。と
そんな事を考えながらも、また本当のことは言えずに1日が過ぎていく。
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chappi(プロフ) - メリーさん» いつもありがとうございます!共感して頂けているのは本当に嬉しいです( ; ; )先程更新したのが4月のぶんなので、今月までのエピソードを少しずつですが更新していくので、気長に待っていて頂けると嬉しいです(^^)これからもよろしくお願いします(^^) (2017年10月8日 20時) (レス) id: 4479a6dd72 (このIDを非表示/違反報告)
メリー(プロフ) - はじめまして!読ませていただいてます!実は今このお話のように私先生が好きで、、すごく共感します(T^T)全部が似ていて泣きそうになります笑これからも無理をせず頑張ってください! (2017年10月8日 20時) (レス) id: 0b31fbcff3 (このIDを非表示/違反報告)
chappi(プロフ) - まれみさん» 共感して頂けてるんですね!嬉しいです!なかなかの思わせぶりな先生…少しずつですが更新しているのでこれからもよろしくお願いします(^-^) (2017年8月11日 18時) (レス) id: 4479a6dd72 (このIDを非表示/違反報告)
chappi(プロフ) - りぃぽよさん» ノロノロ更新でごめんなさい(・・;)ニヤニヤして読んで頂けるなんてありがたいです(笑) (2017年8月11日 18時) (レス) id: 4479a6dd72 (このIDを非表示/違反報告)
まれみ - なんか、共感できる部分がいろいろあったので、いつも自分とかさねながら読んでます!続きも楽しみです! (2017年7月31日 18時) (レス) id: 42f2b09b38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:chappi | 作成日時:2016年12月28日 2時