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2月の一大イベント、バレンタインデー。


諦められそうにもないな、と感じてから特に何もなかった。


だからといって忘れられることもなく、バレンタインも彼だけに渡すことにした。


バレンタイン前日、夜に作業を始める。


何日も前から何を作ろうかな?と考えていた。


彼が好きな食べ物も入れよう!とか食べてくれるのかな?とか。


何よりも、彼のことを考えている時間が幸せだった。


当日、その日は丁度生徒会があった。
いつも通り、私は一人生徒会室に残る。


すると、入ってくる彼。


機嫌いいな。きっとバレンタインだから色んな女の子から貰ったんでしょ?


どうでもいいや。なんて考えて。何もなくただ今日の生徒会の話をしていたらあっという間に時間は過ぎ、気づけば下校の10分前で、彼は3年生に呼ばれて出ていく。


近くの教室から声が聞こえるから、きっといるんだろうな。


渡しそびれた。でも3年生の前で渡すのも嫌だな。


彼も、何となく会話にバレンタインの話を出してた。期待してくれたり?


やっぱり手渡しするべきだよね、と手段に取ったのはLINE。


『まだ、学校にいます?』


いるのはわかってるのに。LINEを入れると、すぐに入ってくる彼。


あれ?既読ついてない




哲也先生 : なぁに?

A : なっ、なんで?既読ついてないのに!はやい!

哲也先生 : いや、携帯鳴ったから(笑)



携帯なっただけで、来たの?と謎が深い。



哲也先生 : んで、なに!



少し近づいて、思い切って箱を差し出す。


A : …。



はい!とか、なにか言えばいいものを。
何故か声が出せなくて、無言で差し出した。



哲也先生 : 貰っていいの?



当たり前だよ、先生だけに作った。
なんて言えない。



A : うん。

哲也先生 : ありがと!



と、顔を上げると頬を緩ませる彼がいた。


時間だから、と2人で生徒会室を出る。


哲也先生 : 気をつけてな!


と振り返る彼に、うんと頷く。
するとまた、頬を緩ませながら


哲也先生 : これ、ありがとね


と微笑む。


ああ、幸せだ。


そうして分かれた。今彼が何を考えているかわからない。

でも、今日はとても不思議だった。


LINE既読ついてないのに飛んできたこと

生徒会室にいること分かっていたかのように来たこと


変に期待しちゃう、そんな些細なことで心動かされてる私。





ホント、バカみたいだよね。




でも、幸せだった。









最初で最後のバレンタインデー。

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chappi(プロフ) - メリーさん» いつもありがとうございます!共感して頂けているのは本当に嬉しいです( ; ; )先程更新したのが4月のぶんなので、今月までのエピソードを少しずつですが更新していくので、気長に待っていて頂けると嬉しいです(^^)これからもよろしくお願いします(^^) (2017年10月8日 20時) (レス) id: 4479a6dd72 (このIDを非表示/違反報告)
メリー(プロフ) - はじめまして!読ませていただいてます!実は今このお話のように私先生が好きで、、すごく共感します(T^T)全部が似ていて泣きそうになります笑これからも無理をせず頑張ってください! (2017年10月8日 20時) (レス) id: 0b31fbcff3 (このIDを非表示/違反報告)
chappi(プロフ) - まれみさん» 共感して頂けてるんですね!嬉しいです!なかなかの思わせぶりな先生…少しずつですが更新しているのでこれからもよろしくお願いします(^-^) (2017年8月11日 18時) (レス) id: 4479a6dd72 (このIDを非表示/違反報告)
chappi(プロフ) - りぃぽよさん» ノロノロ更新でごめんなさい(・・;)ニヤニヤして読んで頂けるなんてありがたいです(笑) (2017年8月11日 18時) (レス) id: 4479a6dd72 (このIDを非表示/違反報告)
まれみ - なんか、共感できる部分がいろいろあったので、いつも自分とかさねながら読んでます!続きも楽しみです! (2017年7月31日 18時) (レス) id: 42f2b09b38 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:chappi | 作成日時:2016年12月28日 2時

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