妖月探偵事務所【名前変換オリジナル】 (ページ7)

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７【イケメン探偵さん？ Ⅱ 】ページ7

探偵の人はまさかの月霧先輩だったのだろうか。別人なんてことはあの容姿だと有り得ないだし、私も何度か顔を拝見したことがあるので合っている筈。

「木坂高校３年の月霧先輩ですよね……？！」

「う、うん……あ、もしかして後輩さん………？」

「あ、はっ、はい！えっと、２年の糸印Aです！」

「糸印さんね。いやぁ、まさか学校の子が来るなんて……」

苦笑している月霧先輩を見て呆気にとられる。イメージではもっとクールな感じだったけれどこれじゃあまるで正反対だ。紳士で普通に優しい先輩にしか見えない。

「えーっと……依頼、かな？」

「あ、そ、そうじゃなくて………
事務員募集中ってチラシを見て来たんですけど……」

「そっかそっか」

まあ座って、と進められ、先輩の座っているところの向かいのソファに座る。なにか考えている様子なので、高校生はダメだろうかと思ったけれど、先輩が高校生なのでそれはないか。と自問自答をしていたら、バンっ！と机を叩き、あり得ないとでも言うような顔をしている先輩。

「あ、あの……どうかし」

「君……あれが見えたのかい………？！」

「………？」

あれ、とはチラシの事だろうか。それしか思い付かないので取り敢えず頷いておいたけれどチラシが見えて驚くとはあれはなにか見えてはいけないものだったりしたのか。

「じゃ、じゃあ………あれは？」

「あれ……？」

指を差している方を見るけれどそこには椅子とテーブルがあるだけでなにもない。いくらなんでもその２つが見えるかは聞いていないと思い首を横に振ると、そうか……とソファに座り直す。

「糸印さん、君なにか肌見放さずつけているものとかあるかな？」

「え、えっと……ペンダントなら………」

「見せてもらってもいい？」

「え？あ、はい」

祖父母から小さい頃にもらった赤い石のペンダントは、絶対に外したらいけないと何度も言われたので言われた通り絶対につけるようにしている。もちろん学校でもつけているが、見つかるとまずいので制服の中に入れてつけている。

何故そこまでしてずっと着けているかというと、小学生五年のときに寝坊して慌ててしまって付けずに学校へ行ったとき、信号無視をした車に危うく轢かれそうになったことがあった。偶然だったかもしれないが、もしかしたらペンダントを付けていないせいかもと思ってしまったら、怖くて外せなくなっていた。