妖月探偵事務所【名前変換オリジナル】 (ページ6)

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６【イケメン探偵さん？】ページ6

「こんな感じでいいのかなぁ……」

事務所のことを知ったのが木曜だったということもあってあっという間に土曜日を迎えてしまった今朝。一応事務員の応募に行くので、しっかりとした服を着ていこうと思いはするもののそんな服持っているわけがない。

諦めて制服でいこうか。というかそれが普通なんじゃないかと思い始め、結局は制服を着ていくことにした。必要最低限のものだけ鞄にいれて、もう私以外に誰もいない家へ小さな声で行ってきますと行ってからドアを閉めて鍵をかける。

事務所は案外家から近く、雪さえ降ってなければ自転車でも行ける距離だ。今日はバスで行くのでバス停方面まで行き、ちょうどいい時間についたのですぐ乗ることができた。

あまり人が行くようなところに止まらないのか混んでてもおかしくない時間なのにバス内はガラリとしていて、一人用の席に座り、冷たい窓に頭を預ながら降りるバス停に着くまで外を眺めていた。

＊＊

「ありがとうございました」

運転手の人に、小さく頭を下げお礼言いバスから降りる。暖かかったバスから出たため、冷たい風が頬に刺さるように吹いてくる。

マフラーで顔を守りながら携帯で行き先を確認して、歩き始めること約５分。迷子になることなく表札に妖月探偵事務所と書いてある場所を見つけられた。ドアを開くと、チリンッとベルの音が鳴る。恐る恐る中に入ると、暖房が聞いており暖かい室内に脱力しそうになるのを押さえ、周りを見渡してみるけれど誰もいない。

休みでないのは確認しているし、ドアが開いていたので休業日ではない筈なのだけれど誰もいないとなると流石に心配になってくる。出直そうか、と思い出ていこうとしたときに別のドアが開く音がし、振り替えると人が居たので安心してホッと息を吐くが、その正体に息を飲んだ。

「あれ、お客さん来てたんだ。いらっしゃい」

「な……つっ……」

「つ……？」

「つ、つつ月霧先輩ぃ？！」

「え………？」