妖月探偵事務所【名前変換オリジナル】 (ページ3)

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３【あるチラシ Ⅲ 】ページ3

丁度いいし、受けるだけ受けてみようと思ったので二人にその事を伝えた。

「私は依頼する方じゃなくて事務員さんの応募で行こうかなぁ…」

「あ、その手もあるか」

「相変わらずいい考えするねぇAは」

「え、そう………？」

このチラシに書いてあったことから言っただけなので二人にも考え付くことの筈なのだけれど何故か思い付かなかったらしい。あまり内容を見てなかったのだろうか。それもいい！と悩んでいた二人は、結局依頼する方で行くことにしたらしい。もし採用されなかったら私も一緒に行こう。

「よーっし！そうと決まれば出来るだけ早くいこう！！」

「……テスト終わってからね…？」

「うわぁぁっ！！なっ、何で言うのさぁぁぁっ！」

「うわぁぁ？！ごめんごめん！ちょっ冷たっ………！」

近々定期テストがあるのですぐに行くのは止めようとしたけれど、成績があまり宜しくない藍にとっては地雷だったらしく雪玉を作って投げようとしている。慌てて避けたけれど当たってしまいボフッという音がした。いつのまにかマフラーから出てしまった頬がつめたい。きっとコートに当たった雪が飛んできたんだろう。

「ちょっとー、子供みたいなことしないのーっ！」

「うっわ？！人のこといえないから！！」

「ふふ、Aの仇は私がとるー！」

「ソフトボール部の雪玉とか絶対痛いから！
ちょっとまってまってぇぇぇ！！」

先程私に当たったときの音と比べると若干鈍いような気もする音をならして藍に当たった。そして当たったところを押さえながら呻いている藍に、それを見ながら勝ったー！と苑は嬉しそうにしている。

私の仇、と言って投げていたので一応ありがとうとお礼を言えば、にこりと笑顔でどういたしまして！と返してくれる。そのあとにボフッとまた音がして、苑の後頭部には雪玉が当たっていた。結局雪まみれになるまで雪合戦を繰り広げ、私も参加したので、茶色かったコートは白くなっていた。