妖月探偵事務所【名前変換オリジナル】 (ページ16)

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１６【お願い Ⅳ 】ページ16

流石に高いお給料は、少し家計にプラスしようとすぐに決めた。

「説明はこれで終わりなんだけど……
今の話以外にもなにか質問あったりする？」

「質問…えぇと……」

説明については疑問に思ったりわからなかったことはひとつもない。今のこと以外もいいのだとすると………

「………そういえば、あのチラシ。
私が見えたとき驚いてましたよね？」

「ああ……話してなかったね。
あのチラシは妖怪側のもので作ってあるから、
妖怪か、それが見える人しか見えないんだ。」

「なるほど……あ、二枚重なってたのは
人にも見えるように別のものを張ってあったんですか？」

「うん。宣伝はしておきたかったからね。」

「なるほど……」

事務員募集のチラシは藍と苑に見えていなかったのか。それなら、私が事務員として募集したいと言ったときの反応もおかしくない。チラシのこと以外は特に聞きたいことはなかったので、今日はこれで帰ることになった。

「それじゃあ仕事が入ったときは連絡するよ。」

「またねぇ」

「今日はありがとうございました！」

一度頭を下げてから、先輩とゆたゆきさんに見送られながら事務所を後にし、バスで家に帰った。それから数日、連絡はなく、ほとんどいつもと変わらない日常だった。