妖月探偵事務所【名前変換オリジナル】 (ページ14)

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１３【お願い】ページ14

「いってきます」

いつも通り誰も居ない家に言い、鍵を閉めてバス停へ向かう。昨日、晴れて妖月探偵事務所の事務員として入ることができたので、今日はそれについて詳しく話すからと行くことになっていた。

事務員と言われてもなにをすればいいのか全くわからないし、だからと言って妖怪の人たちに聞くというのも昨日のことを思い出すと私にはできない。今の救いであるゆたゆきさんに聞いてみたいけれど、もし忙しいときに話しかけてしまったらと思うと無理だし、先輩に聞くなんてことは迷惑をかけたくないのでできるだけやりたくない。

どうしようかとバスの中で頭を抱え、考え込んでいるといつの間にか降りるところまでついていた。案外分かりやすいところにあった事務所に着き、ドアを開くとベルの音が鳴る。

「あ、いらっしゃーい。待ってたよぉ」

「ゆたゆきさん……」

「さんダメねー」

「え、あ、はい」

「け、い、ご！！」

「え、あっ………ごめんなんぐっ……ごめん…」

ここまで強引になにかを要求されるのは久々でその場で立ち止まって事務所の入り口を塞いでしまう。それでよし、と笑顔で言われ、中へ入ると昨日と同じところに座るよう言われたので座る。

「ごめんねぇ、主くんさっき電話来ちゃってー。
だから代わりに僕がまってたわけなのさ」

「そうなん……だ」

「うんー。あ、お茶いる？」

「あ……お、お願いします…いてっ」

「すぐ敬語入るねぇいっちゃんは。
ちょっとまってて～」

「い、いっちゃ……っ？！」

敬語を使ったからかチョップをされ、いっちゃんというまさかのネーミングのダブルで驚かされた。何処かへ行ったゆたゆきさんを少しの間待っていると、先輩と一緒に戻ってきた。