【東卍】私の幸せ【三ツ谷隆】

第10話 Silly ページ12

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貴「パーちん…いくらバカとはいえ…
こんなになるまで喧嘩する？」


パ「バカだからするしかねェんだよ」


貴「謎理論すぎる…」


ド「パーちんに正論を求めんな」


貴「そういうドラケンも痣だらけですけど」


ド「俺より場地と一虎の方がひでぇだろ」


場「あ！？こんなん痛くもかゆくもねーわ！
なぁ、一虎ァ！？」


虎「ったりめーだ！」



相変わらず騒がしいことで。元気でよろしい。

全員手当が終わったので救急箱の蓋を閉める。
エマに言伝されたし、早く家に帰ろう。



貴「万次郎、エマが早く帰ってこいだってよ」


万「ハーイ
A、ホーク丸のケツ乗る？」


貴「いや定員オーバーでしょ」


万「チェッ」


貴「別に万次郎乗って帰ってもいいよ
私横走って帰るから」


万「…体力お化け」


貴「よーし、万次郎置いて帰ろーっと」



ビュンと私が走り出すと、ペケペケ音を鳴らしながら万次郎がホーク丸に乗って追いかけてきた。

2人で並走しながら夕暮れの住宅街を進む。なんだかんだ私のスピードに合わせてくれる万次郎は優しい。



貴「今日の夕飯はお魚だよ」

万「俺オムライス食べたい。旗付きの」

貴「じゃあ明日の夕飯にお願いしてみたら？」

万「朝でも良いじゃん」

貴「いや、朝からオムライスはちょっと…」

万「じゃあたい焼き」

貴「それはご飯じゃありません」

万「Aお母さんかよ」

貴「万次郎弟かよ」



ムッと顔を合わせて、数秒後一緒に笑う。

家に着くとエマが「遅ーい」といつものように頬を膨らませている。

真一郎はバイクをいじり。
おじいちゃんは本を読んでいた。


夕食は皆揃って食べるのが佐野家の暗黙のルールだ。
5人揃って手を合わせ、誰からともなくいただきます。



万「エマー、明日オムライスが良い」

エ「また旗付きぃ？」

万「ウン」

貴「真一郎今度バイク乗せてよ」

真「ん？Aから言うの珍しいな」

貴「真一郎の後ろに乗るの好きだから」

万「A俺の後ろは？」

貴「万次郎原付じゃん」

エ「おじいちゃん塩取ってー」

爺「オウ」

真「明日でも行くか？」

爺「明日は稽古だ！！！」

真「じいちゃん声でけぇよ…」



他愛も無い会話をしながら流れていくこの時間。
1番幸せを感じれる時間。

真一郎とバイク楽しみだな。






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