【呪術廻戦】 だからお前は推しじゃないんだよ！！ 【五条悟】

推し80 ページ35

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Aと真人のいた建物は
原型を留めてはおらず半壊‥‥いや


半壊よりも無残なものとなっていた


周辺には歪な形の残骸が転がっていた


その中には


真っ赤に染まった小さな体が転がっていた


そして唯一


その中で動く人影が一つあった


【ガシャンッ】


真人「っ‥‥」


真人だ


必死だったAは最後の一撃
大真空撃の呪力操作を少しミスっていた


それが敗因となり真人を仕留めきれなかった


しかしそれでもかなりのダメージが入っていた


真人「‥‥一歩間違えたら殺られてたなぁ」


おぼつかない足取りでゆっくりと歩き
転がるAの前までいき
しゃがみ込むと顔を覗き込む


そしてペチペチと軽く頬を叩く


が、起きる気配がない


真人「‥‥死んではないみたいだ

でも、しばらくは起きないよね
まぁ起きたとしても動けないだろうけど」


真人は気を失うAに対して
どうしようかと顎に手を起き悩み始めた


真人「このまま連れて帰っても
回復したら暴れて祓いにかかってくるよな



でも殺すのはなぁー



手足を切り落とせば動けないか？



でも出血で死んじゃうかなー？



んー」


悩む姿はまるで何をして遊ぶか迷う子供のよう


だが内容はそんなに可愛いものではない


真人「‥‥まぁいいや


とにかく連れて帰ろ


どうするかは帰ってからでもいいでしょ
どーせしばらくは動けないんだし」


そう言い真人がAに手を伸ばした


【スパッ】


真人「ぇ」


真人の手が消えた


そして消えた繋ぎ目から
ドバドバと赤い液体が溢れ出す


状況がわからない


理解できない真人はふと
消えた手からAへと視線を変えた


しかし


そこにはAの姿はなかった


まだ動けたのか


一体どこへ消えたんだ


やっぱり切り落としたほうがいい


真人の頭の中では様々な
考えが飛び交っていた


しかし


そんな思考回路は一つの殺気によって
まっさらに砂のように消え去った


後ろから今までに感じたことのないほどの殺気


心臓を鷲掴みにされ生死を
他人に握られたかのような悪寒


圧におされながらも真人はゆっくりと


ゆっくりと振り返る


すると後ろには


「‥‥よく頑張った‥‥本当に」


赤く染まったAを
抱きかかえた五条悟の姿があった

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