わたしたち結婚しました #2 (ページ2)

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一回目の放送が終わったその日。カメラが切られたあと俺のマネージャーとAちゃんのマネージャーであるソミさんがウギョルハウスへとやってきた。

反響は思ったよりも大きいものらしく。

マネ「まぁ、結論から言うと話題作りがうまくいってSNSで大バズりだ」

目黒「でしょうね」

マネ「ただ滝沢社長から聞いてるかもしれないけど、もちろんいい反応だけってわけではない。特に韓国のRed Velvetのファンの方たちはな」

やっぱり、そうだよね。俺としては撮影自体ものすごく楽しくて今一番心待ちにしている仕事と言っても過言ではないんだけど、世間様はそう簡単にこちらの気持ちはわかってくれないものだ。

ちらりと少し離れたところでソミさんと話しているAちゃんに視線をやる。彼女もまた俺と同じく一喜一憂しているようだ。

マネ「まぁ気になるならエゴサでもすればいい。で、今日はどうする？明日の午後までオフだしここで泊まらなくても自宅まで送ってやってもいいぞ」

目黒「…あー、」

今日までにした撮影でだいたい3話目から4話目くらいまではあるらしい。それで明日はウギョルの撮影もないから帰ってもいいそうで。

Aちゃんは、どうするんだろう。

うーん、まぁ予定はないし…と悩んでる素振りをマネージャーに見せつつ考えるのはもちろんAちゃんのこと。

ソミ「…お話中すみません」

マネ「あぁ、お疲れ様です」

ソミ「これからなんですが、Aは出来るだけこちらで用意した宿舎に帰らそうと思うんです。もちろん朝からウギョルの撮影となればここに泊まりますけど…」

マネ「えぇもちろん。ただ目黒は交通の便の事もありウギョル関係なしにここに泊まることも……」

すっかり仕事モードのマネージャー二人。
会話はもちろん日本語で、すべてが理解できた俺はあからさまに落胆していた。

だっててっきり、カメラが回ってない日もスタッフがいない日も、ほとんどの時間をここで過ごせると思っていたから。

もう一度Aちゃんを見るとキャリーケースからカバンに荷物を入れ替えているところだった。

あわよくばふたりきりで、なんて俺の甘い考えだったようだ。