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△4 無意識領域で ページ5

「あれ、絶対善逸のせいじゃないよね」



やっぱり裏庭にいた。
わたしが声をかけると、鼻血をこすっていた善逸が、顔をぱっと上げる。



「ほんとは壺割ったのって、あのおさげの子でしょ?」



「……うん」



「じゃあなんでわたしの大切な善くんが殴られてんのかな?」



なかなかブラックな奉公先であるここでは、手を上げられることが、珍しくなかった。



「……女の子の顔を殴らせるわけにはいかないでしょ」




俺は慣れてるから平気って笑う顔は、なんだか
頼りなくて。このままじゃ、善逸はいつか自分のやさしさで潰れてしまう。いやだな。それは、とてもいやだ。



ごしごしと着物の袖で鼻血を拭ってやる。




「Aちゃ、それって、新しい着物よね!?」


「あんま気にいってないから、いーの」



善逸はわたしの心を読めたりでもするのか、
「……ウソつき」と、耳たぶまで真っ赤になる。




「Aちゃん、俺ってさぁ、世界が真っ黒なんじゃないかって思うことがあるんだ」



お?病んでる?メンヘラ善逸?



「どうして俺、こんな風に生まれてきちゃったんだろう。この家の子は大事に育てられて、だけど俺は殴られながら働かなきゃなんなくて、ハズレの人生を選んじゃったんだなぁ。そんなことを考えてしまう」



墨汁に溺れた真っ暗の無意識領域は変わらないけど、今は左手に36度が重ねられている。



「捨てたもんじゃないね、世の中」


きみのことだよ、Aちゃん。

△5 ヤンデレ爆誕→←△3 初恋の音



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なーこ - ほんっとにこのお話大好きです!!定期的に読みたくなってまた読みに来ました!!!!最高です!!どの作品よりも好きです!こんな素晴らしい作品を作って下さりありがとうございます!!! (2022年12月12日 20時) (レス) @page47 id: 9b97fff7dc (このIDを非表示/違反報告)
めがね - この作品何回読んでも何回もときめくから不思議だと思います。好きです (2022年10月18日 1時) (レス) @page47 id: cb7157b0f2 (このIDを非表示/違反報告)
クロイルカ - あっ、_:(´ཀ`」 ∠):グハッ (2022年8月25日 17時) (レス) @page47 id: dc34629a9d (このIDを非表示/違反報告)
カノカノ(*´∀`*) - 元々、鬼滅の刃の作品はあまり、見ないけど、私が見てきたなかで、1番好きです!他の作品なども、頑張って下さい! (2021年4月10日 15時) (レス) id: fb067314f3 (このIDを非表示/違反報告)
Links - はーーーい!499を500にした(いちおー)女の子のLinksちゃんだお☆........すいませんふざけました。とってもいい話ですね!僕は感動しました。それで感動しまくって発狂してたら親に煩いと怒られました(笑)他の作品も楽しみにしています! (2020年5月7日 0時) (レス) id: 6a54b9078c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:間宮 | 作成日時:2020年2月16日 19時

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