検索窓
今日:6 hit、昨日:33 hit、合計:36,262 hit

第三十話 ページ33

雪奈side

千歳「ふぃ〜・・・食った食った!腹いっぱいになるまで食ったのなんて、久しぶりだぜ!」

夕飯を食べ終えた千歳は、お腹を押さえながら満足そうに息をつく

千岳「ったく、みっともない奴だな。まるで、まともな物を食ってないみたいじゃないか」
千歳「【みたい】じゃなくて、食ってねえんだよ。国許で色々あって、田畑から百姓が逃げ出しちまってさ。どこの田んぼも畑も、荒れ放題」

食事を終え、箸に膳の上に置いた後、千耶が尋ねてくる

千耶「絢華はどうした?夕餉にはここに来ると聞いていたが」
雪奈「確か、仕事があると言って私たちより先に夕餉を済ませましたよ」

千耶が絢華のことを聞いてくるなんて不思議だと思った

千耶「そうか・・・明日、ここを出ていく前にかの者に手合わせを申し込もうと考えていたが・・・」

やはり、手合わせが目的だったか

千耶「それにしても、四国の鬼とやらは、まだ来ぬようだな」

小さく呟くと千歳はそれに反応する

千歳「そうだな、何かあったのか?途中で道に迷ったとか」
秦「皆が皆、あなたのように間抜けなわけではありませんよ。十鬼衆を馬鹿にしないでいただきたい」

秦さんは千歳を小馬鹿にしたように言う

千歳「何だよその言い方!まるで俺に喧嘩を売ってるみてえじゃねえか」
秦「そう聞こえましたか?そんなつもりは全くありませんよ。あなたの一族の勇猛さは聞き及んでいますが・・・人材不足に関しては、いかんともしがたいようですね」
千歳「・・・ちょっと待て。俺のことだけならいいんだが、一族のことまで馬鹿にされたら、黙ってられねえぜ!」

千歳は秦さんを睨みつけるが、間に千耶が入ってくる

千耶「頭を冷やせ。馬鹿にされるのはそうやって、すぐにかっとなるからだ」
千歳「お前も馬鹿って言うのか!?」
千耶「すまない。最初は、馬鹿ではなく間抜け呼ばわりだったな」

千耶も千歳を馬鹿にするように言う
するとそれを聞いていた千岳さんは呆れたように口を開いた

千岳「・・・千耶、秦。千歳をからかって遊ぶのもその辺にしておけ」
秦「おや、からかうとは人聞きの悪い。私は純粋に、千歳の一族の将来を憂えているだけですが」

秦さんは口角を上げて笑う
どれだけ意地の悪い人なのやら
絢華が秦さんを苦手とする理由が分かったような気がした

第三十一話→←第二十九話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.4/10 (22 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
23人がお気に入り
設定タグ:十鬼の絆 , 夢小説
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

倉野柚稀(プロフ) - アリスさん» うん(*^^*) (2014年3月6日 0時) (レス) id: 212cb77ac7 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 倉野柚稀さん» 了解♪柚稀でいいのかな? (2014年3月6日 0時) (携帯から) (レス) id: 6e1daa70be (このIDを非表示/違反報告)
倉野柚稀(プロフ) - アリスさん» うちのことは下の名前で呼んでもいいから(*`∀´*) (2014年3月6日 0時) (レス) id: 212cb77ac7 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 倉野柚稀さん» うん!よろしく〜 (2014年3月6日 0時) (携帯から) (レス) id: 6e1daa70be (このIDを非表示/違反報告)
倉野柚稀(プロフ) - アリスさん» 了解した!じゃ、お言葉に甘えてタメで話すね(*´∀`*) (2014年3月6日 0時) (レス) id: 212cb77ac7 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:倉野柚稀 | 作成日時:2014年2月26日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。