21話 Yside ページ22
午前中は顔合わせって言ったってスケーターのみんなは顔見知りだし雑談しながら時間は過ぎていく
でも今回参加するピアニストさんが倒れたらしく今代わりの人を探しているみたいだ
午後になってリンクにはいるけどいつAちゃんから電話かかってくるかそわそわしながら滑ってたら、隣を佳菜が滑りながら聞いてくる
「ゆづ、なんか今日いつもと違くない?」
「そっ、そう? 普通だけど」
「だってアクセルやんないで滑ってるだけじゃん」
ヤバい、これ以上つっこまれたら何も言い返せない
「なんかあったの?」
どーすっかなぁって思ってるとスマホが鳴る
「ごめん、佳菜。またあとで」
急いでブレードカバーをつけて電話に出る
「もしもし、着いた? すぐ向かうから待ってて」
転ばないように小走りで入り口へ向かって
ドアを開けるとAちゃんの姿が見えた
「久しぶり〜。今日はありがとうね」
『3ヶ月ぶりだね。電話したりしてたからあんまり久しぶり感ないけど(笑)』
「確かにね。Aちゃん、それなに?」
Aちゃんは両手に紙袋を持っていたので指差して聞いてみた
『あっ、お菓子なんだけどよかったら皆さんで食べて。こっちはノブくんに、無理なお願いさせちゃったから』
「気つかわせちゃってゴメン。あとでちゃんといただくから。重いでしょ? 貸して」
そう言いながらAちゃんから荷物を取る時、Aちゃんの手に触れてしまった
『…ありがと。……あれ?』
Aちゃんが俺の顔を見て不思議そうな顔をする
「ん? どしたの?」
『結弦くん、身長伸びたの?』
「あー、靴はいてるからじゃない?」
ブレードカバーのついたスケート靴を見せる
『よく歩けるね〜』
「もう慣れちゃったから」
話ながら控え室に連れて行こうとすると突然佳菜の大きな声が聞こえた
「あ〜、キノコが女の子連れてる〜!?」
Aちゃんの前でキノコ言うなよ!!
驚いて足を止めたAちゃんといると佳菜とノブくんが近づいてきた
129人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はら - 実在する人物のお名前を借りる二次創作になるのならオリジナルフラグは外して下さいね。違反行為になります (2018年5月10日 9時) (レス) id: b67bdd910f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆづ子 | 作成日時:2018年5月10日 8時