the day 4《 臣隆 》

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『もしもし？』

臣「あ、ごめ、あ、えっと」

『なに？』

臣「ごめん、間違えて」









間違えてなんかない。

かけようと思ったタイミングではなかったけど。









『じゃ、切るよ？』

臣「嘘。間違ってない。話そうよ。」

『…何を？』

臣「いろいろ」

『…うん』

臣「あ、ちょっと待って、」









よくAと行った近所のコンビニの前、

「ここでいいです」

って運転手さんに伝えて降りる。









臣「で、えっとー…どう？最近」

『え？』

臣「いや、どう？」

『どう、って…普通』

臣「そっか、」

『電話、しないでって言ったのに』

臣「俺、もう電話するなとか言われる筋合いないから」

『ん？』









ー 俺、彼女と別れたから。









そう伝えてもAはそっけなくて、

そりゃそうだ。

俺らはとっくに別れてんだから。









『だからって、元カノに連絡する理由にはならないよ』









お前に連絡する理由は

今でも好きだからだよ。









『私も今結構忙しいし』

臣「仕事？」

『うん。』

臣「ふーん。まだあのホテルなの？」

『うーん…なんだけど、今７月まで福岡なんだよね』









《 その子、仕事で今福岡なんだって 》









それって、



お前なの？









『広臣？』

臣「福岡？」

『うん』

臣「そっか…」









なんか、クラクラする。









臣「お前、…りゅ」









隆二と付き合ってんの？

って聞きそうになったのをやめた。


怖かったのと、
もしそうだった時、
立ち直れない気がしたから。






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