私の名は[救世主]【転生したらスライムだった件】 (ページ5)

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52話ページ5

心の中でうんうんと頷いていると、ようやくリムルが動き出した。

それを見て、私は言い表せない期待が胸に押し寄せる。

私に物理は通じない。

リムルは、どんな攻撃をするのだろう？

リグルが即座に私から離れた。

秘匿で思念伝達でもしたのだろうか？まぁ、どうでもいいけど。

リムル「[麻痺吐息]！！」

うぇ、状態異常か！

リムルが突き出した左手から口が出現し、その口から霧が出現する。

慌てて回避するが、一歩遅かった。

霧に触れ、痺れる腕。それにビビッて一度止まったせいで、次の瞬間全身くらってしまった。

私、アホだ。間違いない。

リムル「リグル、今だ！」

リグル「はい！！」

リムルの指示に、再び動き出すリグル。

と同時に後ろから影が伸び、それは狼となった。

って、黒狼の召喚成功してんじゃねーか！？

不味い、これは非常にまずい。

多分リグルと黒狼に攻撃されたって傷一つつかないだろうが、出来れば余裕ぶって勝ちたい。

助けて、[救世主(ソテル)]さん！！

《[麻痺耐性]獲得....成功しました》

私の救援要請に応じたのは、[救世主]ではなく“世界の言葉”だった。

だが、今はそっちの方が好都合だ。

リムル「！....マジか...」

フハハハハハ！！

動く、動くぞ体が！！

私は調子に乗り、鎌を振り上げる。

リグルよ、覚悟するがいいッ！！

レザール(――A様、無事、チェパロを見つけることができました。)

うぉい！？

空を切る音。

一瞬反応が遅れたせいで、避けられてしまった。

どんな時に報告してくれるんだ、ミスったじゃないか.....

リムル「ふせろ！」

あ、やべっ

後悔している暇はない。

私はリムルの蹴りを、顔スレスレで回避した。

そのまま一旦後ろに下がり、レザールに怒鳴る。

(今忙しいって聞かなかった！？対処不可能な状態に陥った時だけ話しかけてこい！！

あと、あんまりチェパロを甘やかすな！！)

簡潔に、重要事項だけ伝えておく。

具体的に伝えなければまたこういうことになるだろうが、今そんな時間はない。

こんなこと考えてる間にも、リムルの拳が飛んできているのだから。

レザール(こ、これは失礼いたしました。チェパロには、厳しく指導したいと思います)

(うん。あのままだと、確実に駄目な大人になるからね？)

レザール(ご進言、感謝いたします。具体的にｎ)

(説明は後ッ！！！)

レザール(は、はい...)