私の名は[救世主]【転生したらスライムだった件】 (ページ12)

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59話ページ12

時刻は午後十二時半。

とある洞窟では、ドラゴニュートとゴーストの一騎打ちが行われていた。

サウラー「ちょっ、A様、もう10分経ちましたよね！？」

『ん？まだ余裕がありそうだね。あと30秒だけど、制限時間2分追加する？』

サウラー「む、無理ですって！！死んじゃいますよ！」

必死に私に訴えるサウラー。

何が無理だというのか。

むしろこっちは、[黒雷]をくらってまだ立ってる君に驚きだというのに。

そんなサウラーを見てさすがに可哀想と感じたのか、レザールが彼女を擁護する。

レザール「あ、あのA様、もうお昼でございます。そろそろ、お昼ご飯にした方が....」

ん？あぁ、確かにもう12時半か。

自分が食事をとらないせいか、そこらへんの気遣いをすっかり忘れてたな。

『いいよ？私もハッスルしちゃったしね。食事の用意はもうできてるの？』

レザール「あ、いや、まだです....」

まだなのかよ！

本当に、サウラーを助けるためだけに言ったようだ。

まぁ、仲間意識が高いっていいことだけど。

『はぁ....じゃぁ、私がそこらへんにいるの狩ってくるから、君達はそこで待ってなさい』

全「「「はい」」」

『うん、素直でよろしい。君達はその間に、自身の腕でも磨いといてくれたまえ！』

トカゲ達の素直な返事に満足しながら、私は洞窟を出た。

　

*

　

数分後。

《告。[殺戮者]の擬態とコモンスキル[自己再生]、[範囲吸収]を統合。

エクストラスキル[超速再生]を獲得しました。これにより、[自己再生]は消失しました。》

『帰ったよー』

サウラー「早ッ」

チェパロ「な、何が取れたんですか...？」

『んーとね、まず塩』

アイデクセ「塩！？」

『味付け大事でしょ？』

私は[救世主]にリンクしておいた[殺戮者]の解析鑑定で岩塩を探し、[範囲吸収]で取り込み

塩分だけ抽出して残りは捨てた。

トカゲ達がちゃんと味付けして食べてるのか不安だったので、持ってきたのだ。

レザール「確かに、私達も進化して味覚をえたようですしね」

『だろ？それと、本命の肉だ。牛鹿と、邪蛇大亀(ビッグタートル)がいたから狩ってきた。』

ケンゲ「ビッグタートル、ですか？」

『あぁ。甲羅が鍋に使えそうなんでな。亀も蛇も中々おいしいって聞いたことあるし、

ちょっと食べてみようと思って。』

前世の知識って大事だね。

レザール「なるほど...では、私が捌きましょう。」

『あぁ、助かるよ。』