46話 ページ49
音もなく入水し、[分子操作]で水流を作る。
私も慣れたものだ。いや、スキルが優秀なだけだろうけど。
さて、トカゲは....
あっ、いた!
思った通り。もがいてる。
泳げないトカゲとか、生物的に間違ってるだろ....
あ、身体の装甲が重すぎるのか?
お前さぁ....泳げないなら、前に地底湖があるってちゃんと確認しとけよ.....
いや、魔物に言っても無駄か。
ふむ...こちらに攻撃してくる気配は感じないし....助けてやろうかな?
どうせこいつのスキルはゲットしてるしね。
私はドジっ子は嫌いじゃないから、その面白さに免じて救出してやろう。
そう思い立った私は、豪快にトカゲの腹をつかみ、地上に上がった。
パッと手を離すと、トカゲは見事に着地する。
その野性味を、どうして泳ぎに生かせなかったんでしょうねぇ?
何が起こったかわからないのか、トカゲはキョロキョロと周囲を見渡している。
やることはやったので、私はトカゲに背を向けて再び座り込んだ。
[救世主]さん、分身体今何してる?
《解。冒険者達が帰途に就いたので、個体名:リグルと共に町の警備に回っています》
うおぉぉい!!
どういうことだ?分身体!!
テメー、自立行動してんじゃねぇよ!
《告。[粘糸・鋼糸]の熟練度を上げれば、[粘鋼糸]に進化させることが可能です。》
.....ん?
( ,,`・ω・´)ンンン?
サラッと話題を変えて誤魔化してるけど、それって、君が私にスキルを研究させるために
勝手な命令を下した、ってことだよね?
そうだよね??
もうちょっと頑張って誤魔化せよ。私はその程度じゃ騙されないからな!?
はぁ。まったく。強くなりたいっつったのは私だけどさぁ.....
もうちょっと遊びたい。ってことで、今度から分身体を働かせよう。
『さーて、サクッと終わらせますか!ってうわっ!?』
立ち上がった私の足に、少しヌメッとした感触が襲った。
見やると、さっきのトカゲが足にへばりついている。
気づかなかった.....ていうか、まだいたのかこいつ。
恩を仇で返すつもりなら、受けて立ってやるぞ.....ん?
数体の魔物が感知にかかる。どうやら、こちらに近づいてくるようだ。
しかし、私の[害意感知]にはかからない。
これは....一族総出で礼に来たのか!?
いいよ、別にいいよ気紛れで助けただけだし!!
それより訓練の邪魔だから、こっち来るなよ...!!
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レミパチャ5号(プロフ) - 一之瀬神夜さん» マジですか(*‘∀‘)そう言われたのは初めてです(笑) (2019年1月21日 8時) (レス) id: a04d07692e (このIDを非表示/違反報告)
一之瀬神夜 - 男主がよかったぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!← 嘘です!女の子でも神です!頑張ってください! (2019年1月19日 21時) (レス) id: 5f454c6783 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸(プロフ) - レミパチャ5号さん» こちらこそ受け入れてくださってありがとうございます。楽しみにしています(´∀`) (2018年12月21日 22時) (レス) id: 7384ff990e (このIDを非表示/違反報告)
レミパチャ5号(プロフ) - 彼岸さん» 誤字がありました。すみません。 (2018年12月21日 17時) (レス) id: a04d07692e (このIDを非表示/違反報告)
レミパチャ5号(プロフ) - 彼岸さん» 謝る必要はありまませんよ、むしろ助かりました。3日以内に変更しようと思います。ご指摘ありがとうございました。 (2018年12月21日 17時) (レス) id: a04d07692e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:remipatya | 作者ホームページ:http://201511kb
作成日時:2018年6月21日 21時