39話 ページ42
―――ゴッブイッチくーん!
どーこでーすかー?
擬人化を解いて急いで村に戻ってきた私は、ゴブイチより先にゴブタに会った。
ゴブタ「あ、Aさんどこ行ってたんスか?
早く食べないと、オイラが全部食べちゃうっスよ?」
スッと私に串焼き肉を3本手渡すゴブタ。
聞くと、ゴブイチに私に渡せと預けられたらしい。
忙しいもんね、ゴブイチ君....
私は今も頑張って肉を焼いているだろうゴブイチを少し憐れみつつ、串焼き肉を口に運んだ。
『――ッ!?』
食べてみて、驚愕した。
う、うま.....うまぁぁっっい!!
何だこれ?
串焼き肉って、こんなに美味しかったっけ....
よくよく考えると、私数週間は何も食べてないんだよなぁ....
味のしないお肉は、なんと空しかったことか。
今は多分[胃袋]に腐らず収納されてるのだろうけど、気が向いたら食べるとしよう。
一回食べたものをまた食べるって、なんか嫌だけどね。
《解。問題ありません。意図的に摂取した食物は、全て
還元しております。》
.....え?
つまり.....もうないってこと?
まぁ、強くなりたいって言ったの私だし、それは別にいいけど。
串焼き肉も全部食べたし、また地底湖に戻ろうかな?
シズさんは気になるけど...
ゴブタ「果物もあるっすよ?」
頂こうか←
ゴブト「Aさん。後で、鍛錬に付き合ってくれやすか?」
寡黙そうなホブゴブリンの少年が、相棒の嵐牙狼と一緒に私に頼み込んできた。
ゴブトだ。
私は一気に果物を口に含み、頷く。
彼はまだ黒狼の召喚が出来ないらしく、練習を手伝ってほしいそうだ。
私もそれは出来ないのだが、まぁ[救世主]さんがいるなら大丈夫だろう。
それに、私がやるのは敵役だろうしな。
たった一人の鍛錬を見るくらいだったら、そこまで時間はかからない。
―――と、思ったのだが....
その様子を見ていた警備隊のホブゴブリン達が、一斉に私の方へ集まってきた。
リグルにでも聞けばいいのに....あいつリムルと私を抜いたら村一番の戦士だろ?
あ、ランガもいるか。
《告。個体名:リグルは、個体名:ゴブトと同様に黒狼の召喚を果たしていません。
警備隊の中で黒狼を召喚可能なのは、個体名:ゴブタのみです》
何ですとッ!?
あ、あの、あの見るからにおバカっぽい見た目の奴が....!?
人は見かけに寄らない、そう思った瞬間だった。
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レミパチャ5号(プロフ) - 一之瀬神夜さん» マジですか(*‘∀‘)そう言われたのは初めてです(笑) (2019年1月21日 8時) (レス) id: a04d07692e (このIDを非表示/違反報告)
一之瀬神夜 - 男主がよかったぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!← 嘘です!女の子でも神です!頑張ってください! (2019年1月19日 21時) (レス) id: 5f454c6783 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸(プロフ) - レミパチャ5号さん» こちらこそ受け入れてくださってありがとうございます。楽しみにしています(´∀`) (2018年12月21日 22時) (レス) id: 7384ff990e (このIDを非表示/違反報告)
レミパチャ5号(プロフ) - 彼岸さん» 誤字がありました。すみません。 (2018年12月21日 17時) (レス) id: a04d07692e (このIDを非表示/違反報告)
レミパチャ5号(プロフ) - 彼岸さん» 謝る必要はありまませんよ、むしろ助かりました。3日以内に変更しようと思います。ご指摘ありがとうございました。 (2018年12月21日 17時) (レス) id: a04d07692e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:remipatya | 作者ホームページ:http://201511kb
作成日時:2018年6月21日 21時