31話 ページ33
で、思い立ったが吉日ってことで、その日に王宮を二人で抜け出したらしい。
なんという行動力。
なんという兵士の無能さ。
王子に逃げられるとか.....
....まぁ脱出は上手くいき、それから5年間、近隣の国でささやかに暮らしていたらしい。
女の子も産まれ、つつましくも幸せな日々だったとか。
『.....ここまで聞くと、そこまで人生が上手くいってないようには思えないけど。
まさか...酷い別れ方でもされたの?』
私の問いに、クレアさんは表情を曇らせる。
クレア「...そう、ね。
――ある日、私うっかり夕飯の買い出しを忘れてて、夜に急いで食材を買いにいったの」
『そのデータスって、仕事はしてたの?』
クレア「うーん...朝から夜まで家を出てたけど、お金には困ってなかったから.....
仕事はしてたんじゃないかな...?」
『そこらへんは曖昧か....ありがとう。続きをどうぞ?』
クレア「買い出しは無事に終わってね。早く帰ろうと思って、普段通らない裏路地を通ったの。
そうしたら.....」
ここで、クレアさんは言いよどんだ。
『...そしたら?』
クレア「.....そうしたら、データスが.....人気のない場所で、綺麗な女の人と、一緒にいて.....」
段々と、泣きそうな声色になっていくクレアさん。
女性という時点で、誰もがピンとくる。これは、浮気だ。
クレア「でも、私....データスがそんなことするなんて、信じられなくて。
物陰に潜んで、ジッと様子をうかがってたの......
そしたら、その女の人とデータスが....キス、するところを見ちゃって.....」
うん、うん....
もう言わなくていいよ、あとは大体わかるから!!
クレア「私、思わず飛び出して、データスに問いただしたの.....
...何て返ってきたと思う?」
『お前みたいな貧乏女、本気で愛してるわけないだろ....とか?』
クレア「....凄いね、正解だよ。私との関係は....遊びだったんだって。
女の人は、その国の皇女だったらしくてね....カッとなってナイフを投げたら、
隠れ潜んでいた兵士たちに捕縛されたよ。」
そんなドラマみたいな...
『お、おう....それで?』
クレア「スキルのお蔭でその場は逃げれたんだけど、子供がまだ5歳でね...
そのまま国にいるのは危険だから、ブルムンド王国まで逃げたの。」
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レミパチャ5号(プロフ) - 一之瀬神夜さん» マジですか(*‘∀‘)そう言われたのは初めてです(笑) (2019年1月21日 8時) (レス) id: a04d07692e (このIDを非表示/違反報告)
一之瀬神夜 - 男主がよかったぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!← 嘘です!女の子でも神です!頑張ってください! (2019年1月19日 21時) (レス) id: 5f454c6783 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸(プロフ) - レミパチャ5号さん» こちらこそ受け入れてくださってありがとうございます。楽しみにしています(´∀`) (2018年12月21日 22時) (レス) id: 7384ff990e (このIDを非表示/違反報告)
レミパチャ5号(プロフ) - 彼岸さん» 誤字がありました。すみません。 (2018年12月21日 17時) (レス) id: a04d07692e (このIDを非表示/違反報告)
レミパチャ5号(プロフ) - 彼岸さん» 謝る必要はありまませんよ、むしろ助かりました。3日以内に変更しようと思います。ご指摘ありがとうございました。 (2018年12月21日 17時) (レス) id: a04d07692e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:remipatya | 作者ホームページ:http://201511kb
作成日時:2018年6月21日 21時