矛盾したスキル【転生したらスライムだった件】

25話 ページ27

躊躇ったが、答えはすぐに決まった。

　

....考えてみれば、私にも同じスキルがある。


別に、分身に聞く必要はないのだ。

　

分身(で、さっきリムルが魔法を吸収したことについてだけど....)


(...分身君。それはいいから、今すぐイフリートの攻撃に移れ。)


分身(え)


(いいから早く！！)


分身(えっ？え....あ、あー)



分身は納得したのか、イフリートの方へ向かった。


そして、鎌の切っ先がイフリートに触れようとしたとき。

一瞬遅れて、イフリートが攻撃を始める。



「炎化爆獄陣(フレアサークル)」



範囲十メートルが高熱の炎で覆われ、私の分身体とリムルを巻き添えにした。


ランガ「主よ！！」


私に炎熱攻撃など通用しないし、リムルも耐性があるのは確認済みだ。

なので、慌てる必要などまったくないのだった。


　



*



　


リムルside


ミスった....俺もここまでか。


俺は、死を覚悟した。


シズさんを救えずに終わるのか...

くそ...無念だな。


スライムに転生して数ヶ月。短い人...いやスライム生だった。


遠くで、鎌を背負った黒ローブが見える。


死神か？

お迎えが来たようだな....



...ってか、熱くも苦しくもないな。


何これ。焦らしプレイ？



≪....解。[熱変動耐性]の効果により、炎の無効化に成功しています。≫



あ！！

忘れてた。


よく見たら、死神もAじゃねーか！


≪.....≫


おい[大賢者]！今呆れただろ！？


　

....まぁいい。


それじゃ、反撃開始だ！

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