ひとりじめ【緑】 (ページ38)

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不意に触れた唇に、意識すればするほど顔が熱くなって、

真っ赤な顔を隠すように彼の胸に顔を押し付けた。

「も、辞めて下さいよ…仕事いけなくなっちゃう、、」

中「ふはっ笑ごめん、まじで可愛い笑」

そしてまた私の背中に回される腕。

中「ん～、石井さんに熱出たって連絡しちゃう？」

「ちょ、笑それは流石に、小学生じゃないんだからずる休みはしません！…あと、今日、カレンと一緒の仕事なんです」

そういうとさらに腕の力を強める。

中「尚更行かせたくないんだけど」

「…この機会を逃したらもう二度と会えない気がして、、やっぱりずっと仲良くしてもらってたから、前みたいな関係に戻らなくても、気まずいままはやっぱり嫌なんです、」

少しの沈黙が続く。

心配、してくれてるのかな。

中「Aのそういうとこ好きだよ」

「っ、ありがとうございます」

そっと体が離れ、ドアの方を向かされる。

中「髪、上に上げて？」

「…？」

言われた通り上げると首元に少し冷たいものが当たる。

「へ？なに？」

中「はい、これ付けていきな」

元気と勇気が湧き上がるはず、と半笑いしながら海人君のネックレスを付けてくれた。

「…ありがとう」

中「頑張ってね。本当に無理だけはしない事。またなんかあったり、辛かったら電話して？すぐ迎えにいくから」

微笑みながら頭を撫でてくれる彼に最高の笑顔見せて今日始まる出来事へ一歩足を踏み出した。

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