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あれから数時間経ち、熱も少し下がって食欲も出てきたみたい。
中「てか俺よりAの方が熱出ても良いのに俺が熱出しちゃったね?」
と笑いながら話す海人君。
「私健康体なんですよね。全然風邪ひかない」
そう言うと病人のくせにアハハって大きい声で笑い出す。
中「それが一番良いよ」
ほらまた、優しく微笑む顔にドキッとしてしまう。
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「じゃあ、そろそろ帰ります」
中「え〜、うん、分かった。玄関までしか行けないけど、お見送りする」
「いや、良いですよ!ゆっくり休んでください。最近忙しかったみたいだし」
中「Aと居て癒されてるんだから良いの。ギリギリまで一緒に居たい」
ダメ?って聞いてくる彼はきっと確信犯。
「じゃあ、お願いします」
中「はーい」
中「気を付けてね?知らない人に付いて行っちゃダメだよ?なんかあったらすぐ電話して?あー、心配。やっぱ駅まで行こうか?それともタクシー呼んで…」
「大丈夫ですって!!タクシーも、1日に何回も乗っちゃ贅沢なんで電車で大丈夫です!」
中「…じゃあこれ着ていきなよ。雨降ったから外寒いだろうし」
そう言ってアウターを羽織らせてくれる。
「…ありがとうございます」
中「あ、あとこれ」
シュッと何かをふりかけられる。
中「俺の香水。男物の服着てるし俺の香水つけとけば変な男寄ってこないでしょ」
じゃあ、本当に気をつけて、アウターはこの次会う時でいいから!そう言われ彼の部屋を後にした。
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少し肌寒い風が頬をかすめる。
そっとアウターの袖で顔を包み込んだ。
…海人君の匂い。
さっきまで一緒に居たのにもう会いたくなったのはきっと…。
ダメダメ。
良くない。
彼の匂いに包まれながらこの気持ちに気づかないフリをした。
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りこんちゅ - 更新待ってました(;_;)めちゃくちゃ大好きです!!!ゆっくりでも全然かまわないので、ぜひ中村くんとのラブラブなストーリーをずっと描いていってほしいです!!!! (2021年4月22日 1時) (レス) id: 11000fae55 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あーさん | 作成日時:2020年6月4日 1時