ひとりじめ【緑】 (ページ14)

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村山「よしおっけー！急いで撤収するよ！！！」

無事に撮影は終了。

ただ、黒い雲が近づいてきてる。

雨が降りそう。

石「急いで片付けるぞ」

「はい！」

とりあえずアイロンがけは作業場に戻ってから。

今はただひたすらにバッグに衣装を詰め込む。

ある程度片付いた時、

石「ごめん佐々木、撮影チームの機材のが濡れるとヤバいから手伝ってくる」

「そうですよね！私もなるべく早く終わらせて手伝いに行きます！」

石「おう、頼んだ」

まああとは荷物とラックを運んでビニールシートを畳むだけ。

よし、片付けた。

撮影チームもほぼ同時に片付いたので私の出る幕なし。

あ、指輪、、。

ポケットに手を入れて確認する。

…あれ？？

「…二つしかない」

おかしい。

確かにこっちに入れたはず。

「…ない、ない、！」

やってしまった。

こんなのスタイリストとしての信用が無くなる。

石「佐々木。作業場戻るぞ」

「あ、あの！！すみません石井さん！大事なモノ無くしちゃって、探してからすぐ戻ります！！なので先に戻っててください！」

石「はぁ？お前こっからどうやって帰ってくるんだよ。この後俺また別件で現場行かなきゃなんだから。佐々木には作業場で衣装の片付け頼みたいのに」

「本当にすみません、、でも大事なモノで。本当にすぐ戻ります」

はぁ、とため息をつかれた。

石「気を付けて探せよ。まじで雨降りそうだから」

そう言ってタクシー代を差し出す石井さん。

「え！石井さんこれは受け取れません！」

石「いいから。待っててやれない俺も悪いし」

まじで気を付けろよ。

そう一言残して石井さんは行ってしまった。

本当に尊敬できる師匠だな…。

おっと、感心してる場合じゃない。

海人君には悪けど返し忘れたって事で後日返そう。

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