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【本村視点】
藤原くんから衝撃の告白を受けた翌日。
更なる衝撃を、僕と佐瀬は食らってしまった。というか、Aさんもびっくりしているのでは?
「A先輩、よければ、一緒に昼食をとりませんか?」
昼休みの教室に、藤原くんがやって来た。
「え、どうしたの急に」
「以前から、俺はA先輩とお話ししたいと思っていましたので」
Aさんは困惑した様子で僕と佐瀬を見た。見られても困りますが……。
クラスメイトたちも突然のことに驚き、各々で噂話を始めてしまっている。
「まあ、私はいいけど……先約があるから、一緒でいいか聞いてみるね」
Aさんは確か、いつもは女子部の部員と教室でお弁当を食べていたはず。ときどき食堂にも行っているようだが、あまり詳しくは知らない。
チャットでその先約とやらの相手に連絡しているようだが、まさか相手は二階堂くんだったりしないだろうか。僕と佐瀬が思うに、彼も藤原くんと同類だ。
「――いいって。食堂でいいよね? もう席取ってくれてるみたい」
「はい」
Aさんはスクールバッグからお弁当箱を2つ取り出して席を立った。
……この光景だけ見ると、Aさんが藤原くんのためにお弁当を作ってきたように見えてしまいますが……。
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作者名:三宮 | 作者ホームページ:https://alicex.jp/riiiiidoooosog7/
作成日時:2023年9月5日 0時