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「決まったんやな」
「はい」
書き置きだけで残してきてしまったおじいさんのことは心配だけれど。
「あなたについて行きます」
お父さん、お母さん。
私、あなた達のことが知りたい。私のこの違和感の正体を、知りたい。
「んふふ、いーお返事やね。俺はゾム。ほんまは知ってるんやけど、名前教えてや？」
「Aです」
「ん、ええ名前やん。これから宜しく、A」
ここから、ゾムさんの手を取ったこの日から、私の奇妙な出生から繋がったとある国での私の社会人生活が始まるのでした。
★おまけ★
「いや〜そういうことやってん、グルッペン」
「いや、そういうことってどういうことやねん･････」
空港の待ち合いロビーで、飛行機に初めて乗るとキョロキョロ忙しない期待の新人ちゃんである彼女を置いて、ゾムは報告のために端末に耳を当てていた。
「いやー調査中やったんやけどさぁ、まさか気づかれてしかも話しかけてくるとは思わへんやん？なんか面白いな〜と思ってさ、うちに就職せぇへんかって聞いたら、ソッコーでするって着いてきて」
「まてまてまてゾム。話が飛び過ぎやろ！」
「ホンマな。グルッペンもびっくりするわなそら。俺もびっくりやもん」
「･････まぁええわ。自分から着いてくるって言ったんやな？」
「言った言った〜。やから今から飛行機のチケット取ってくれへん？俺持ってきた軍資金使い切ってしもて〜」
「言いたいことは山ほどあるが、とりあえず分かったわ。30分待て」
「おん、さんきゅ〜」
ぴ、と端末の電源を切り、未だにキョロキョロとお上りさん状態の彼女の元へ戻ると、ゾムが戻ってきたことに気がついて慌てて立ち上がる。忙しない。
「とりあえずチケットはなんとかなりそうやわ」
「あの、私本当にお金出さなくてよろしいんでしょうか･････」
「かまへんかまへん。30分か〜･････そんじゃまぁ･････」
彼女の傍らにあったボストンバッグをひょいと持ち上げて、いたずらっ子のような笑みで笑いかけた。
「飯でも食おか？A」
「は、はい」
この後偉い数のカツ丼を食べるはめになるとは、彼女も死ぬほどカツを揚げさせられることになる定食屋の厨房も知らなかったのであった。
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あ - すみませんご送信です。 (2019年8月31日 22時) (
レス) id: 0db614de57 (このIDを非表示/違反報告)
あ - あ (2019年8月31日 22時) (レス) id: 0db614de57 (このIDを非表示/違反報告)
千歳(プロフ) - ももさんさん» ありがとうございます！気が向いたらゾムさんがどんな報告書を上げたのか、おまけ的な要素で書いてみたいと思います(笑)需要なさそうですが(笑)これからもよろしくお願い致します！ (2019年2月22日 21時) (レス) id: f6f8db44cb (このIDを非表示/違反報告)
ももさん(プロフ) - トントンのツッコミ面白いです！特に普通に続きが気になったの所がwwこれからも更新頑張ってください！ (2019年2月19日 3時) (レス) id: b96ea83328 (このIDを非表示/違反報告)
千歳(プロフ) - とうふさん» ひえーありがとうございます･･･！これからもどうぞよろしくお願いします！ (2019年2月14日 22時) (レス) id: f6f8db44cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：千歳 | 作成日時：2019年1月25日 2時
