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第二十話 ページ22

「おはよう、古谷」



そんな一言で、私は目が覚めた。



「……おはよう」



掠れた声で挨拶を返す。

覚醒しきっていない頭で今日は私より先に降谷が起きてるんだなーとぼんやり考えながら体を起こす。

いつもはアラームでしか起きれないのに降谷の一言で目が覚めるなんて、降谷すごいな。

なんて考えて、私はスマホの時計を見る。

時刻は四時二十分…は? 四時?



「………降谷って早起きだな」


「そうか? 昨日は疲れて寝過ごしたが、だいたいはこの時間に起きている。ゆっくり寝れても五時くらいかな」


「…なるほど」



そうか、じゃあ今日寝た時間は七時間か

もうちょっと寝たかった。



「…それじゃあ顔洗ってくる。降谷にも濡れタオル持ってくるから待っててくれ」


「助かる」



部屋を出て、洗面所に着き顔を洗う。

降谷さん用に作ったハンドタオルを濡らし、水が垂れないようによく絞り自室へと持っていく。



「タオル持ってきた」


「ありがとう古谷」



私からタオルを受け取った降谷は顔を拭いた。

拭き終わった降谷は「ふぅ…」と息を漏らしながら髪をかきあげた。

その姿を見て、私はゼロの執行人で見たあの服装を思い出した。

降谷が持っている服はスーツと浴衣のみ。

さすがに、足りないか。

今日は新しい服を作ろう。



「降谷、珈琲飲むか?」


「飲む」


「わかった、リビングへ行こう」



降谷を抱え、部屋を出てリビングに向かう。

降谷を机の上に降ろし、私は台所へ向かい瀬田に貰ったカップに珈琲を注ぎ、新聞と一緒に降谷に出した。



「ありがとう」



そう言って新聞を読みながら珈琲を啜る。

さすがに新聞でかいな…降谷サイズにコピーでもするか。

降谷を眺めながらふと思った。

なんだか降谷が少し大きくなった気がする。

本当に少し、だが。

さっき抱えた時、前持った時より少し重さが変わっていた気もする。

もしかすると、元の姿に戻りつつあるのか…?

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ぷぅ(プロフ) - はい、大好きな作品で何度も繰り返し読ませていただいてますし、これからも繰り返し読ませていただきますね(#^.^#) (2020年9月19日 23時) (レス) id: b4f5c0261e (このIDを非表示/違反報告)
yu-kun(プロフ) - ぷぅさん» そう言って頂けて幸いです。忙しさを理由に小説を書けていない事、申し訳ないです…。私の小説のためにコメントしてくださってありがとうございます。まだ好きでいてくれてありがとうございます。ぷぅ様、これからもこの小説をよろしくお願い致します。 (2020年9月19日 23時) (レス) id: 60a3e99319 (このIDを非表示/違反報告)
ぷぅ(プロフ) - いえいえ、違うかもしれないですけど大好きな作者さんが頑張って書いてくれた素敵な作品をもし盗作されたらと思うと悲しいので( >Д<;) (2020年9月19日 23時) (レス) id: b4f5c0261e (このIDを非表示/違反報告)
ぷぅ(プロフ) - プロフの名前はくまたそです。 (2020年9月19日 23時) (レス) id: b4f5c0261e (このIDを非表示/違反報告)
yu-kun(プロフ) - ぷぅさん» これから確認し、内容次第作者様の方にご連絡差し上げようかと思います。わざわざありがとうございました。 (2020年9月19日 23時) (レス) id: 60a3e99319 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:yu-kun | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/yyyh/  
作成日時:2019年3月10日 14時

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