捜索開始 ページ26
私「わ、私、一緒に探します!」
藤「…え?」
私「見つかるまで、探しましょう?」
藤「探すって…」
人は居ないけど
辺り一面に広がる
大きな大きな砂浜の絨毯
その絨毯には
当然
小さな貝殻なども沢山含まれているわけで…
藤「結構走り回ったし…見つからないと思うけど…」
私「でも…」
藤「海辺でも遊んでたから…もう、流されてるかもしれないし。」
彼女に罪は無いと分かってても
ネックレスを無くしたことがショックすぎて
少しイライラ気味の俺
彼女の優しい思いやりさえしつこく見えて
ポーカーフェースとはかけ離れた態度で
マイナスな反論ばかりしてしまう
私「探してみないと分かりませんよ、そんなの!」
そんな俺を見兼ねた彼女が
少し大きな声で言った
藤「…」
私「…だって、大事なものなんですよね?」
藤「…え?」
私「分かりますよ…太輔さん、さっきより元気無いし…」
藤「…」
そう言うと彼女は
陽向君をベンチにゆっくり寝かせた
エコバックから折りたたみ傘を出して
寝ている陽向君にかげをつくるように開くと
私「陽向はここに寝かせとくんで、…太輔さんはここ周辺を探してもらえますか?」
藤「…えっ」
私「私はあっちを探してきますね!」
藤「あ、いい…
俺の言葉は無視して
そのまま海辺の方へ走って行ってしまう彼女
そうだよな…見つかるかもしれないし
探してみないと分かんないもんな…
俺も気持ち切り替えないと
そう思ってネックレス探しに取り掛る
きっと
物を大切にする優しい子なんだろうだな…
駆けて行く彼女の後ろ姿を見て
しみじみと思った
117人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:もも | 作成日時:2014年7月23日 23時