素敵な人 私side ページ19
藤「…ふふ、別にいいよ。弟君、元気だね。」
私「あはは…」
マスクを外すと
海辺で遊んでる陽向を見ながら
そう言って
ふわっと笑ったその人
サングラスのせいで
少し怖そうなイメージもあったけど
その笑顔を見ただけで
悪い人じゃないんだろうなって分かった
あれ?そういや、日本語ペラペラだ…
外国人じゃないのかな?
なんておバカな疑問を持つ中
藤「ここの海、綺麗だよね…」
今度は海の方を真っ直ぐ見ながら
ポツリと呟いたその人
横顔が綺麗…
少しだけ見惚れてしまう
藤「君は、…地元の子?」
ゆっくりこちらを向いた彼に
少しドキッとした
私「あ、はい…」
藤「ここってさ、…どんなところなの?」
私「ん〜………温かい…ところ…ですかね?」
藤「…温かい?」
私「はい。気温も基本的に高めなんですけど…そうゆうことじゃなくって…人が温かいんです。………ここの人、みんな知り合いなんです。………親戚でもなんでもないのに、みんな助け合って生きている…私もよく、お世話になってて…だから大人になったら、ここに恩返ししたいなぁなんて…」
海の方に視線を送りながら
次々と言葉が出て来て
無我夢中で話していた私
慌てて隣を見ると
少し不思議そうな表情で
私を見ていた
私「あ!あ、すみません!…勝手に色々話しちゃって…」
ああ、やっちゃった…
変な人って思われちゃったかな…?
少し落ち込みながら俯いて
その人の応答を待っていると
藤「なんか、いいね…そうゆうの。」
予測していなかった応答に
顔があがる
私「…え?」
藤「自分が生まれ育った場所のいいところを、そんな風に誇りを持って言えることは、すごく素敵なことだと思うよ?…」
私「…そう…ですか?」
藤「うん。とても凄いことだと思う…俺にも、ここが素敵な場所だってことが、ちゃんと伝わったしね。」
私「…あ、は…そう言って下さると、嬉しいです。」
サングラスではっきりとは分かんないけど
優しい表情のその人
予想もしない展開で
タジタジになりながらも
きっと素敵な人なんだな…て思った
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作者名:もも | 作成日時:2014年7月23日 23時