愛傷−それは愛した証− Part.2

§Ninety-four ページ44

＊

＊

＊

・

・

・

・

大「あー……疲れた。」

・

・

・

・

・

・

・

・

・

最近夜遅くまでの仕事が多く

疲れの上に疲れが溜まっている。

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

帰ればAが待っているから、

少しは和らぐんだけどね。

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

本当、どれだけAのことが好きなんだよ。

ﾊﾞｶって言われても仕方ないな。

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

そう思いながらﾏﾝｼｮﾝに入ろうとした時……

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

「すいません。」

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

後ろから声を掛けられた。

振り向くと見たこともない男の人。

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

ﾌﾘｰの記者?

そうは思ったけど、やけに服装は綺麗で違う。

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

大「俺に用です……か?」

「はい、Aの彼氏のあなたに用事があって来ました。」

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

大「えっ…………」

「初めましてですね、有岡大貴さん。」

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

俺のﾌﾙﾈｰﾑを口にすると

その男は妖しく笑った。

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

大「ｱﾝﾀ………まさか………」

「そうですよ、今はAの元彼の翼です。」

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

ずっと殴ってやりたいと思っていたﾔﾂが俺の目の前に。

だけど、殴ったら大事件。

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

俺はじっと堪えて、ただ睨み付けるだけ。

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

翼「これ…………ﾌﾟﾚｾﾞﾝﾄです。」

大「は?」

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

翼「俺は早くAをあなたの部屋から

出してあげなくちゃならないんです。」

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

俺の胸に茶封筒を押し付けると、

その翼というAを傷つけた男は帰っていった。

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

大「何だよ、ｺﾚ……」

・

・

・

＊

＊

＊

§Ninety-five→←§Ninety-three

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す