愛傷−それは愛した証− Daiki.A

§Sixteen ページ16

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薮君がAを見かけたという場所に行き、

歩いて近くのお店や路地に入るが見つけられなかった。

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空をふと見上げるとあの時のように雨は降ってはいないものの、

怪しい雲行き。

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大「彼氏に……」

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痛むココロはきっと俺が……

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Aのことを

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好き。

いや……

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まだ好きだった証拠――――…

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大「すいません、〇×マンションまでお願いできますか。」

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俺はタクシーを捕まえてAのマンションに向かう。

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仲間から教えてもらったAからの連絡先。

彼氏といたら……Aが傷つけられる。

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何の意味もないデータ。

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「お客さん、つきましたよ。」

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俺はここまでの料金を払い、

マンションのエントランスへ。

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大「部屋番号……知らない。」

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ポストを見て確認しようと思ったが、俺のマンションと同じく

セキュリティがしっかしりしているマンションらしく

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そのポストはドアひとつ隔てた向こうにあった。

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大「A、無事でいてね――――…」

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オートロックのドアに阻まれる、

俺の想い。

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