ファーストラブ4 (ページ13)

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163「あぁ…やっぱり…」ページ13

(藤ヶ谷)「大丈夫…？」

藤ヶ谷さんは、そんな私にチラッと目を向け、淡々と言う。

…その〝大丈夫〟というのは言葉だけで、そこに全く感情は入っていない言い方で。

むしろ、私の涙には興味は無いといった様子で、冷静沈着に二人の様子に目を向け続ける。

いや、しおりさんだけを目で追っているようにも私の目には映った。

…、、

(藤ヶ谷)「離さないでよ。」

ボソっと呟く藤ヶ谷さん。

私にはよく聞き取れず、

もう一度聞き直そうとすると…

(藤ヶ谷)「玉のこと。

こうやって離さないであげてよ。」

藤ヶ谷さんは、窓の外の二人を眺めながら、そう……。

……、、

…

(藤ヶ谷)「Aちゃんも、気づいてるよね？

しおりは、玉のことが好きだって…。」

A「／！、、…」

、、、、、

…それを言われて、一瞬固まったものの…、、

しおりさんの気持ちに全く気づいていない訳ではなかった私は…
　

あぁ…やっぱり……、、、、

、、そうだったんだ…、、、

…そう思う気持ちの方が強く、

感情が波のように押し寄せてきた。

……、、

玉森さんは、

私に…

〝しおりとは、仕事だね〟

…しおりさんとの関係を聞いたら即答で返ってきた…

…〝仕事だね。〟

……、、

〝しおりとは、ビジネスパートナー〟

〝それ以外も、それ以上も無いね。
お互い、仕事に対して本気だからね…。〟

…って言ってたけど……、、

これは…、、

この状況は……、、

、、どう解釈したら……、、

……、、、

A「えっと……、、

……、、、

うん、

…二人は…、、

仕事の…話しをしているんだと思います…。」

だけど、私は一瞬にして心のモヤモヤを吹き飛ばした。

二人のこういう姿を目の当たりにしても…、

藤ヶ谷さんに何を言われても…、

……、、、

…大好きな人の言葉を信じなきゃ。

大好きな人の言葉だけを。

しおりさんとは〝仕事〟。

二人は、仕事上の関係なだけ…。

今も仕事について話してるだけ…。

…、、