1%の恋〔最終巻〕

455「逢いたかった…」藤ヶ谷side ページ20

藤ヶ谷side



…待ち合わせの21時。






(藤ヶ谷)「……。」




…いない…かぁ……、、、、。




……、、




…………




俺は、予定通り待ち合わせの薔薇庭園のチャペルで待っていた。




しかし、

そこに Aの姿は無く……。






(藤ヶ谷)「……、、。」




仕方ない…、、よなぁ…、、。




……、、




…




バレンタインで Aが働く店は大変な盛況ぶりを見せていた。




むしろ、ごった返していた、という表現が相応しい程…、

Aデザインのショコラを求める女性客で店内は溢れんばかりだった。




……




…………




…だからといって、俺は、ここから早々に引き上げるつもりは無い。




今日の閉園は24時。




もちろん待つつもりだ。




…




…のんびり待とうと気離しに少し園内を歩いて回る事にした。




…




イルミネーションが仕掛け花火のように大きく美しく輝く橋…、




まるで宝石のような電飾の数々…、




そのどれもはクリスマス以上の眩さで…




／／Aと ここへ初めて来た日を思い出しては…






(藤ヶ谷)「／／また…一緒に…／／」




…思わず独り言が零れた…。




……




そう…園内をグルっと一周すれば、

吐く息の湿り気が ゆらめき上がっているように滲み出し…、

…俺は、冷えた身体を丸め、再び待ち合わせのチャペルへと足を運んだ…。




……




もう仕事終わったかな…、、。




逢いたいな…、、。




来て…くれるよな…、、。




大丈夫だよな…、、。




………




…俺は、ドキドキを胸に恐る恐るチャペルのドアを開いた…。




…………………




…………




…




／／A……／／




開けた瞬間、

真っ先に、目に飛び込んできた！！




…色白で、

長い髪…

大きな瞳…




／／…




／／逢いたくて、

逢いたくて…




／／逢いたかった…俺の大好きな Aが そこにいた…／／





(藤ヶ谷)「／／…」




…その瞬間、バチっと目が合い…






(藤ヶ谷)「／／／」




俺が駆け出すよりも早くAは座っていた椅子から立ち上がると、パッと俺の方へ走ってきて…






A「／／あっ、あのっ！！／／」






(藤ヶ谷)「／／／」




…

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