1%の恋〔9〕 (ページ7)

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392「繋がる記憶」藤ヶ谷side ページ7

藤ヶ谷side

…そんなある日の事、、

(藤ヶ谷)「どうした？

なんか今日…元気無いじゃん。」

今から数ヶ月前の事だった。

…仕事終わり、少し時間ができていつものようにユイのマンションに顔を出すと、

そこには明るく元気なユイはいなく、

しょんぼりとしていた。

…

(ユイ)「実は、フラれちゃって、、、」

(藤ヶ谷)「えっ…、、

…この前話してた同じ会社の人？…」

(ユイ)「うん……。」

ユイは、会社員。

社内で好きな人がいて、〝今度、告白するんだ！〟って意気込んでいて、俺も応援してたが故に、すごく残念な結末で…。

…

(ユイ)「告白したらね、〝好きな人がいるので、ごめんなさい〟って、言われちゃってね。。

だから、私、思い切って聞いたの！

〝誰ですか？〟って…。。。」

(藤ヶ谷)「ぇえっ？！聞いたの？！

思い切ったなぁ…。」

(ユイ)「うん。。

そうしたらね、社内一の地味女のなまえを言われたのー！！。。

その子ね、メガネ掛けてて、

髪を低い位置で１つにいつもしばっていてね、

とにかく地味で…、

まるで昭和かっw！って感じの子でねー、

ほとんど顔を上げないし、

お昼も一人で食べてて、

すっごく暗い子なんだから！。。。。」

ユイは、ソファーで横並びに座る俺の肩にもたれてきては…

(ユイ)「あんな社内一の地味女に負けたかと思うと、、

悔しくて、悲しくてー。。。。。」

ボロ泣きだった。

…………

…………

…今までずっと気がつかなかったけど、、

思いもしなかったけど、、

今、冷静に振り返ってみると…、、

あの時、話してくれた〝地味女〟って…、

Aのことだったのかもしれないな…って。

…、、

ユイが初めてAを連れて来てくれたあの飲み会でも…

〝Aは、会社一の地味女なんですよ！！〟

…って、みんなに紹介していて。

…そうなると、

ユイが惚れた男は、Aのことが好きだった事になる…。

それならば、、

ユイは Aのことを以前よりあまり良くは思っていなかったのかもしれない。

…、、

ユイと A…、

仲良しに見えたから、、、

今まで全く見抜けなかったけど…。

〝表向きは〟って関係だったのかもしれない。

……、、