390「２年前」藤ヶ谷side ページ5
藤ヶ谷side
ー2年前ー
「藤ヶ谷…さん…ですか…？」
…あれは、地元に帰った時の事だった。
久々のオフで、実家に顔を出し、
地元をブラブラと散歩し…、
懐かしくなって中学校の周りをぐるっと歩いていた時だった。
背後から声を掛けられ…。
(藤ヶ谷)「……。」
プライベートで こういった声を掛けられるのが苦手な俺は、スルーし、立ち去れば…
「／／こんにちはっ！」
俺の目の前に立ちはだかってきて、
行く手を塞ぐ。
(藤ヶ谷)「／ー。」
これには思わず イラっときて、
睨むように顔を上げれば…
(藤ヶ谷)「／／あぁっ！？／／」
知ってる顔で驚いた！
(藤ヶ谷)「／／ユイちゃんー、、、」
(ユイ)「あはは(笑)やっぱり藤ヶ谷さんだぁー！！
声を掛けようか迷ったんですよー、
私のこと覚えて無かったら�狠�？�瓩箸�なって気まずいしなーって、思って！！」
(藤ヶ谷)「あはは(笑)
大丈夫、大丈夫、この前会ったばっかじゃん(笑)
俺、まだそんなボケて無いよ(笑)」
……………
声を掛けてきたのは、ユイだった。
………
彼女との出会いは、
俺は、つい先日まで舞台をしていて、
ちょうど数日前にあった その打ち上げの宴に舞台仲間が友達だと連れてきた子だった。
気さくで明るい子だな…って思ったのが印象に残っている。
……
(藤ヶ谷)「えっ？でも何で？？ここに？？
偶然？？」
(ユイ)「ふふふ、私の実家、そこのセブンの角を曲がった所なのでっ。
ここ地元です、地元っ！」
(藤ヶ谷)「ぇえっー？！マジ？！」
同じ地元だったなんて…、
俺はビックリして目玉が飛び出しそうになっていた。
(ユイ)「実は、この前の飲み会の席で地元トークを出して良いものかと悩んだんですよっ！
初対面だし、
舞台の打ち上げだし…、
人も大勢いたしっ！
こういうプライベートな話題、 持ち出さない方がいいかなっーって思って。
結局 お話しするのをやめたんですが、まさか こんな形で 地元でお逢いできるなんてーー！！」
…
俺も、まさか、まさかだった。
ユイちゃんは、普段は東京で一人暮らしをしている。
今日は実家で法事があったとの事で、ここ地元に戻って来たそうで。
………………
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作者名：りんこ | 作成日時：2021年8月29日 0時
