1%の恋〔3〕 (ページ46)

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146「探り合い」藤ヶ谷side ページ46

藤ヶ谷side

ー数日前ー

(藤ヶ谷)「玉～、ちょっといいかな？！」

(玉森)「うん、なに～？」

………

数年ぶりに冬コンをする事が決まった。

…

ここ連日その打ち合わせと七人でのダンス合わせが続いていて、

今日は、まさにその日で…、、

…合間の休憩で玉に声を掛けた。

……………

(玉森)「もしかして、衣装のこと？」

(藤ヶ谷)「／あっ、いやっ、違うんだ…。

個人的な…話し。」

(玉森)「？？」

場の空気を感じ取ったのか、玉と同じテーブルで休憩を取っていた宮田が…

(宮田)「お二人さん、ごゆっくり～」

席を立っていき、

俺は玉と二人に。

……

(玉森)「えっ？！なに？？どうしたの？？」

何事かと少し焦りぎみの玉。

そんな玉を横目に、話すべきか聞くべきかと悩み始める自分もいたけど…、、

(藤ヶ谷)「俺さ、 Aと… 付き合い出したんだ。」

…思い切って、切り出してみた。

…、、

(玉森)「あっ、その事かぁ～、

うん、らしいね～」

…そう意気込む俺とは真逆に、

いつもの玉らしい反応が返ってきて…。

……、、、

(藤ヶ谷)「／いやっ、そのー、

突然へんな事聞いて悪いんだけどさっ、

この前…、

Aと玉って…、、、泊まり…」

(玉森)「うん。泊めたよ～」

今度は最後まで言い切らないうちに〝それがどうしたの？〟というような声で、

あっさりと返され…、、

…、、

………

遠慮がちに聞く自分…、

ひょうひょうと話す玉…、

……、、

なんだか立場が逆なように思え、

腑に落ちないこの状況に思わず眉間にシワを寄せれば…

(玉森)「あの日さ、すげー大雨で。

A、傘も持って無くてビショ濡れでさ。

…たまたま俺…外出してて、赤信号で見かけてさっ。

家、近所だし、送ったんだ。」

…その日の事を一つ一つ回想しながら玉が話し出した。

…、、、

………

そもそも、こうして玉と直接、Aのことについて話したのは初めての事。

そして、二人の家の距離について話したのも、勿論初めての事。

だけど、俺は知っていた。

玉と Aの家は目と鼻の先にあり、近所だって事を。

……、、