160「張り合うなんてしないよ」玉森side ページ10
玉森side
俺は、その挑発には乗らなかった。
あえて、詳細は語らなかった。
というか、言う必要も無いしね。
この青年が Aのことをどこまで知っているのか分からないし、
そもそも、こうしてAが離席している いない場で、ペラペラ口外するのはよくない。
Aにしてみれば、勝手に言われたくない事だってある訳だし。
うん、付き合ってる俺だけが知っていればいいわけであって、
他人に話すような内容は無いね！
………
…
(帆高)「両親を亡くしてる件は？
山の事故の事…。」
(玉森)「……。」
…Aが両親を山の事故で亡くした事は、
当時、青年は隣に住んでいたのだから、その辺の状況は、むしろ俺より詳しい。
だけど、それならそれでいい。
こんな事で張り合うなんてしたくない。
Aの気持ちを無視して、今の自分の勝ち負けしか考えて無いなんて最低だしね。
…
だけど、青年は俺とは真逆の思考回路のようで、
この話しを引き合いに出して、�猖佑諒�が Aを知ってるよ！�瓩噺世錣鵑个�りに威張るように上から目線で言い続けてくる。
……、、
(帆高)「Aの耳の件は？」
(玉森)「……。」
(帆高)「あっ？！何も知らないの？！」
(玉森)「……。」
青年は、俺が黙っていることをいいことに、ズケズケとものを言ってくる。
(帆高)「Aさ〜、事故直後から耳鳴りが酷くてさっ、
起き上がれなくて寝たきり状態に一時期なってたんだよね。」
(玉森)「……。」
うん、こういう奴は、相手にしないに限るな。
……、、
…そんな青年は、Aから聞いた話しによると……、、
Aの両親が亡くなり間も無くして一家で引越して行き、
それ以降、一切連絡を取り合う事も無かったそう…。
つまり、
それ以降、空白の時間が流れていた事になる。
…
(玉森)「あのさ、聞いてみたかった事があるんだけど…。」
俺は、Aから話しを聞いた昨夜から、
実はずっと引っかかっていた事があった。
(玉森)「Aのこと、きっと…キミの方が、たくさん知ってると思うよ。
それは…認めるよ。
俺…、まだ付き合って数ヶ月だし…。」
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作者名：りんこ | 作成日時：2022年12月3日 2時
