No.70 ページ39
「ねぇ、君もしかして新入り？」
「どストライクなんだよね〜、ちょっと抜け出そうよ」
話しかけてくる男の人達を片っ端から無視してズカズカと進んでいく。そしたら明らか賑わっている声が聞こえてきて近づこうとした、その時。
「あれ、この前の子？」
グイッと腕を引かれたと同時に腰を持たれる。距離が近いからか強すぎる香水に酔いかけた。
『人違いじゃないですか』
「君みたいな可愛い子、間違えるハズないよ。ほらあの冴えない子の隣にいたでしょ」
僕は、つくしを連れ去った張本人だという事にその瞬間、気づいた。
『あぁ、あの時の』
「覚えててくれたんだ、嬉しい」
そう言って手の甲にキスをされる。なんとかして一旦離れようとするが手強い。
「ねぇ、良かったら一緒に飲もうよ。もちろん二人きりで」
『結構で「お待たせ」』
総二郎の声が耳元で、した
総「あれ、知り合い？」
『ううん、知らない人』
「ちょっ……」
僕の手を掴むその男の人の手をまた、総二郎が掴んだ
総「コイツに触るな
……あとさ、ちょっとついてきて欲しいんだけど。」
僕と総二郎とつくしを嵌めた男で、路地裏に向かった。
・ ・ ・
総「誰に言われてやった？写真撮ったの誰だ」
「っこの野郎！」
総二郎は殴り掛かる男を難無く壁に押し付け、質問を続けた。
「チェリーって女に金貰ってよ」
総「チェリー？」
「あぁ、自分は英徳幼稚園に通ってた生粋のお嬢様とか言ってたけどな」
『…………じゃあ、僕らの知ってる人ってことなの？』
総「幼稚園……？」
その時、総二郎の携帯が鳴る。僕も近づいた。
総「はいはい」
『あきら？』
美〈 っAちゃん、総二郎！紅葉の葉っぱだ！ 〉
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作者名：もりのくまさん | 作成日時：2022年1月6日 9時
