No.59 ページ28
非常階段 ...
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牧野side
『朝起きたら、知らない場所にいて、しかも下着姿だったと』
さっきハンカチに挟まれていた紙切れを握って、Aに昨日の夜の事を包み隠さず話した。
つ「でも、血は出てなかったの!腰だって痛くなかったし…」
『………相手の男、ヤリチ「ちゅちょちょ!!!!!!」』
『なになに』
つ「その顔で下ネタはダメだって、この作品消される!!」
『作品………?』
私は慌ててAの言葉を遮る。信じて貰えないかもしれないけど本っ当にしてない。
つ「本当にね、本っ当にしてないの!!!!記憶に無いの!だから、信じて……」
『僕は信じるよ』
つ「えっ、本当に?」
『うん』
つ「本当に本当?」
『うん』
つ「A〜〜〜〜!!!!!!」
半泣きの私は、Aに抱きついた
『でもね、つくし』
Aは、私の肩を掴んで真剣に話し始める
『これだけ言わせて。
……司は多分つくしの事、本気だよ』
夕方
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ファーストフード店 ...
つ「でもさ〜、バレたらやばいよね」
あれからAと別れて、学校帰り優紀とご飯を食ベにきた
優「つくし、本っ当に何も無かったんだよね」
つ「ないないない!絶対ない!」
優「……いい加減な気持ちで道明寺さんに接しない方がいいよ」
つ「何、どうしたの優紀?」
優「いやなら、いやならきちんと断るべきだよ」
つ「…っいや、だってさ!断るも何も道明寺が本当に私を好きだなんて思えないもん!」
優「好きだよ。」
・ ・ ・
『これだけ言わせて。
……司は多分つくしの事、本気だよ』
・ ・ ・
つ「………それ、Aにも言われた」(小声
優「道明寺さんの友達とかも、本気で二人の事心配してたし」
つ「で、でも優紀さ、あの二人はもうとんでもないプレイボーイだから、気をつけた方がいいよ!!!?」
優「あの二人のことはよく分からないけど、二人から色々話聞いて思ったんだけど、道明寺さんって本当は寂しい人みたいよ。親からも冷たく突き放されて育ったんだって、屈折した所があるのも、そういう所から来てるんじゃないかって。
心のどこかにね、ものすごく愛に飢えてる人なんだって。」
つ「…………」
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作者名:もりのくまさん | 作成日時:2022年1月6日 9時