自分らしく ページ6
『………ありが、とう』
小さくて小さくて、消えそうなくらい小さな
"ぼく"の声
司「ふん、もっとかんしゃしろ」
道明寺は偉そうに言い返す
司「あと、」
何か言い出そうとする道明寺
でも続かない言葉に、途切れ途切れに出てくる単語
『なに、?』
司「だから、さっきの、あれだよ………
っ、あーもう、うぜぇ！！！！！！！！」
勝手に腹立って、何処かに行ってしまった
類「ごめん、でしょ」
あきら「ほんとあいかわらずだよ」
総二郎「ま、あれがつかさなんだけどな」
見えない道明寺の姿を何故か、足音だけを頼りに
目で追って
『…………どうみょうじ』
ーーーーーーーーーー
会場
人々の飛び交う声の音、グラスを合わせる音
足音、ピアノの音
沢山の音で溢れかえる、煌びやかな会場
あきら「うで、つかんでていいよ?」
『………でも、』
総二郎「あきらがいやなら、おれにする?」
あきら「おれがいやってなんだよ」
総二郎「"A"はおれかあきらどっちがいい?」
急に選べない選択を迫られる
類「ふたりとも、おれの"A"なんだけど」
『っ、るい』
類「A、いっしょにまわろっか」
2人には申し訳ないと思いながら、類と腕を組む
総二郎「あーあ、るいにまけた」
あきら「しかたないな」
総二郎「でもよ、ほんとみればみるほど
おんなにしかみえねぇ」
"ぼく"は自分の格好を見る
確かに、長い髪でドレスを着てヒールを履いてれば
誰でも女の子に見えるだろう
類「いいじゃん、おれはすき」
総二郎「な、べつにわるいとはいってねぇよ
おれだってすきだし」
あきら「そうじろう、ほんきじゃん」
総二郎「な、んなわけ………」
"ぼく"は笑う
『さんにんとも、ありがとぅっ』
少しだけ間があいてから、いきなり頭を撫でられた
総二郎「おまえほんっとかわいいなぁ！！！」
『わぁぁ、そうじろうくんやーめーてっ！』
"ぼく"は笑う、心の底から笑う
楽しくって、仕方ない
あきら「あ、こら、そうじろう！」
類「あーあ、きれいだったのにぐちゃぐちゃ」
ぐちゃぐちゃになった髪の毛なんか気にならない
"ぼく"らしく"わたし"らしく、笑えてる今が
凄く幸せすぎて 。
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トラ吉(プロフ) - flowerさん» ありがとうございます。総二郎ですね！一候補として頑張ってみます。 (2022年1月9日 12時) (
レス) id: 4acc2e7d81 (このIDを非表示/違反報告)
flower(プロフ) - こんにちは！いつも楽しく読ませて貰っています。流れ的には花沢類が書きやすいと思いますが総二郎落ちにして欲しいです！ (2022年1月6日 10時) (レス) id: 8781bf96ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もりのくまさん | 作成日時：2021年9月23日 9時
