ぶっきらぼうな優しさ ページ5
類「あきら、ひやすもの、もらってきてくれないかな」
あきら「わかった、すぐもらってくる」
総二郎「っ、おれは」
類「そうじろうは、Aのとなりにいてあげて
でも、くどいたりしちゃ、だめだよ」
総二郎「そんなじょうきょうじゃないってことくらい
わかってる」
"ぼく"の座っていた椅子の隣が、軽く沈むのが伝わる
類「ねぇ」
類の低い声
類の怒ってる時の声
何年会わなくても、覚えていた
司「んだよ」
類「あやまって」
司「っ、なんでおれが！！！」
類「じゃないと、きがすまない！！！！」
滅多に大声出さない類、"ぼく"の肩は大きく跳ねた
そんな"ぼく"を見てか
総二郎「だいじょうぶだから」
"ぼく"はゆっくり頷く
類「………つかさ、Aのこと、しってる?」
司「っおれがこいつのこと、しってるはずねぇだろ！
そもそも、そいつが たかつかざいばつのおんぞうし とかふざけたこといいやがるから！！！！」
類「……ふざけてるって、なに」
司「…………は?」
類「Aは、たかつかのおんぞうしだよ」
その時、誰かが息を切らして部屋に入ってきた
あきら「っ、ひやすもの、もらってきた」
類「……ん、あきら、ありがとう
Aにわたしてあげて」
足音が"ぼく"の元に近づいて、また"ぼく"の隣が沈む
あきら「ちょっとつめたいよ」
頷いてからすぐ、氷が熱を持った頬に触れる
思わず声が漏れた
『っ、めた！！！
………ぁ』
静かな部屋に"ぼく"の声だけが響く
類「ふふ、つめたかった?」
あきら「あれ、はんたいのほほもあかくなってる」
総二郎「これでおとことはおもえねぇよ」
三人に弄られている様な気がして、少しだけ癪に障る
『………だって、つめたかった』
その時、またあの高い靴の音が自分に向かってくる
怖くなって目を瞑った
類「っ、……」
司「ん」
どこからか、ふわっと香る香水の匂い
ゆっくりと目を開けてみれば
『………なに、みえない、』
司「…………ちっ」
道明寺は舌打ちをしながら、乱暴に"ぼく"の手を取って
手のひらに、置いた
『………これ、ハンカチ、?』
司「こおりにかぶせんだよ」
道明寺は美作から袋に入った氷を奪い取りハンカチを被す
司「ほらよ」
道明寺は、少し冷たさの消えた氷を"ぼく"に渡す
それを、"ぼく"はゆっくりと自分の頬に当てた 。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 106人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
トラ吉(プロフ) - flowerさん» ありがとうございます。総二郎ですね！一候補として頑張ってみます。 (2022年1月9日 12時) (
レス) id: 4acc2e7d81 (このIDを非表示/違反報告)
flower(プロフ) - こんにちは！いつも楽しく読ませて貰っています。流れ的には花沢類が書きやすいと思いますが総二郎落ちにして欲しいです！ (2022年1月6日 10時) (レス) id: 8781bf96ce (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：もりのくまさん | 作成日時：2021年9月23日 9時
