元通り...？ ページ5
「フレッド〜！あなたに聞いてもらえなくて泣いてる３１８曲のラブソング達が可哀想だわ！まだ１曲しか聞いてない！」
「この前２曲聴いたんだからあと３１7曲だろ！？」
「いいえ！あなた２曲目の途中で逃げ出しちゃったんだから残り３１８曲よ！」
すっかり前のような日々に戻ったが、
実はフレッドは少し後悔していた。
なぜなら前よりもAのアプローチが大胆になったからだ。前の方がしおらしくて良かったかもしれない...と頭を抱える。
一日一曲作るというわけではないので、フレッドへのラブソングは、学校で過ごしてきた日数を遥かに超える曲数となっていた。
この間Aからのラブソングを聴いたはいいが、２曲目の途中でギブアップしてしまったのだ。
あまりにも大きな愛を歌うラブソングに、フレッドは自分の赤毛が______比喩なんかではなく本当に燃えているような気がした。顔も体も熱くなって仕方がなかったのだ。
あんなにも恥ずかしくなったのは久しぶりだった。
女子に追いかけられるという夢のようなシチュエーションなのに、フレッドの心臓はトキメキではなく焦りと恐怖で高鳴っていた。
Aは疲れて膝をつき呼吸を整えるフレッドの鼻をツンと撫で、「そのそばかす一つ一つにキスしたいわ...」と言うのでフレッドは今すぐそばかすを消す魔法薬を作らねばならないと心に決めた。
「っお、俺...やっぱお前の気持ちが嘘だった方が良かったかもしれない...」
「おいフレッド？冗談キツいぜ...俺はもう、触ったら今にも放電しそうな片割れの横で授業受けるのは勘弁だ」
いまだフレッドの鼻をウフフフフとニヤニヤしながら撫でるAの後ろで、ジョージは心底嫌そうな顔をして肩をすくめた。
「あっそうだ、もうすぐ期末試験よね！
フレッド、また図書館で勉強する？今度は...
____2人っきりで、手取り足取りぜーんぶ教えてあ・げ・る」
Aは無駄に色っぽい声で、フレッドの鼻をツンツンツンと同じタイミングでつつきながら言った。もちろん、可愛らしくウインクもして。
「おいおいおい...健全な学舎で一体なんの勉強をするつもりだ？」
「やめろジョージ！！！！！」
「あら、フレッドはコッチよりソッチの方がいいの？」
「ソッチとかコッチとかって何！？どっちも無いけど！？」
ママ...あなたの息子が、今度帰る頃には頭をハゲ散らかしてるかもしれません...とフレッドはフィルチのようになった自分を想像して、髪を守る薬も作ろうと決意した。
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とくめい(プロフ) - 見つけて一気に読んじゃいました...好きです...！更新待ってます！！ (12月1日 15時) (
レス) @page32 id: e5f130972d (このIDを非表示/違反報告)
瑚春(プロフ) - うわーん横取られたいです… (10月10日 19時) (レス) @page32 id: a458b63a33 (このIDを非表示/違反報告)
moon - めっっちゃ面白いです！最高です！更新待ってます！ (10月7日 8時) (レス) id: c2609fd96d (このIDを非表示/違反報告)
ちぢぶ(プロフ) - ☆宙☆さん» わ〜ありがとうございます〜！そう言っていただけて嬉しいです...！更新頑張りますね〜！ (2023年3月9日 20時) (レス) id: a1d11d1f69 (このIDを非表示/違反報告)
☆宙☆(プロフ) - はじめまして！コメント失礼します！毎日楽しみに更新を待つほど大好きなお話です！これからも頑張ってください！応援してます！(^^) (2023年3月9日 20時) (レス) id: 00d954112a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちぢぶ | 作成日時：2023年3月5日 11時
