いのちのおわりかた ページ23
「終わり方はよく考える事だ、Ms.ノッテボーム」
消灯時間が迫る頃、確かに、スネイプがそう言った。
無機質な声だった。何の感情も込められていないような_____まるで巻き込むなと拒むような声。そこに、微量の気遣いが込められていることにAは気づかなかった。
しかし、スネイプのその言葉の意図はすぐに理解した。
見透かされていたのだ。
_______Aが無意識に死に場所を探していることに。
Aの脳はじわじわと侵されてきていた。
Aはうっすらとそれに気づいている。いつのまにか自分がその仄暗い思考に脳を蝕まれつつある。普段は理性や自己を保っているが、ふとした瞬間によぎるのだ、良くない___ついさっき思ったような思考が。きっとそれがスネイプにはバレていた。
魔法薬の授業で失敗したときも、闇の魔法に対する防衛術の授業の時も、飛行術の時も動物飼育学の時もいつも失敗する時はチャンスだと思った。このまま事故で死ねるのではと。今思い返せば馬鹿馬鹿しすぎる。しかし、その時は本気で思ったのだ。結局、その考えを実行する前に正気を取り戻して今何とか生きているわけだが、いつ本当に実行してしまってもおかしくないなとは思っていた。
この体を流れるノッテボームの血は消える場所を探している。
どうやらこの血は、肉体の願いに強く影響されるらしかった。
Aの願いは、己をノッテボーム家の最後の1人にすることであった。その為、子供を成す願望は愚か、好きな人と結ばれたい願望は無い______後者は完全に無いと言えば嘘になるが____だがしかし、本当に本気で結ばれたいとは思っていないのだ。彼を巻き込みたく無い想いが相当強いのである。この血は、Aに子供を成す願望が無いことを悟ったのか、その次のステップである"1人消えること"を達成する為にAを操っているようなのである。
Aは日記のあるページを思い出す。
"先祖が子を残して消えてきたという事実を知れば知るほど、なぜだかこの血が騒ぎだす。それが使命だと言わんばかりに。そしてそれを自分は正しいことなのだと、達成したいといつの間にか思っている"
これが正しければ、ノッテボーム家の血には何か特別な魔術がかけられていて、何らかのスキップがあれど結局は死ぬ事を強要してることになる。
_____しかしそこには矛盾があった。
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とくめい(プロフ) - 見つけて一気に読んじゃいました...好きです...！更新待ってます！！ (12月1日 15時) (
レス) @page32 id: e5f130972d (このIDを非表示/違反報告)
瑚春(プロフ) - うわーん横取られたいです… (10月10日 19時) (レス) @page32 id: a458b63a33 (このIDを非表示/違反報告)
moon - めっっちゃ面白いです！最高です！更新待ってます！ (10月7日 8時) (レス) id: c2609fd96d (このIDを非表示/違反報告)
ちぢぶ(プロフ) - ☆宙☆さん» わ〜ありがとうございます〜！そう言っていただけて嬉しいです...！更新頑張りますね〜！ (2023年3月9日 20時) (レス) id: a1d11d1f69 (このIDを非表示/違反報告)
☆宙☆(プロフ) - はじめまして！コメント失礼します！毎日楽しみに更新を待つほど大好きなお話です！これからも頑張ってください！応援してます！(^^) (2023年3月9日 20時) (レス) id: 00d954112a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちぢぶ | 作成日時：2023年3月5日 11時
