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百十二噺 ページ13

織田視点

ジイドが前触れもなく二挺の銃を抜き、私の方に向けた


私がその一瞬の動作に反応できなかったのは、驚いたからではない

──撃っても当たる気がしなかったからだ


銃を向けたままお互いに静止する


織田「お喋りな男だ」


ジイド「ではお喋りはこのくらいにしよう」


映像が見えた

五秒後に、ジイドが撃つ

私の眉間に一発、心臓に一発


どちらに避ければいい


横か。──いや、それを予測して弾道を横方向に修正される

下か。──いや、屈んでも同様に予測・修正される


残り三秒


織田「!」


──そうか。そういう事か


残り一秒


私は両手の銃を連続で撃ちながら敵に突進した





そうして地獄が開始した

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作者名:赤猫 | 作成日時:2018年6月8日 0時

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