夜を駆ける者共よ【募集企画】

世界観【必読】 ページ2

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《 世界観 》

この話の舞台となる現代日本では近年､ 残虐な事件が多発していた｡ 被害者は気性の荒い野犬にでも襲われたかのように肌を噛み千切られており､ 臓器は抉り出され､ 骨と皮のみが残っているような状態で放置されているにも関わらず､ 犯人に繋がる証拠は何も残されていない｡ そんな残虐で不気味な事件の犯人を人々はこう呼んだ｡ ――― 平成の切り裂き魔(ジャック・ザ・リッパー)と｡

「 なにが､ 平成の切り裂き魔や 」

「 そんなに可愛いものじゃないですよね 」

ふぅと煙を吐き出しながらそう愚痴るのは東京都内に本社を構えるこの探偵事務所の社長､ 楠木牙龍(くすのきがりゅう)｡ そして､ 先程の牙龍の発言に同意するのはこの探偵事務所の社員である｡ そう､ 先程の発言からも分かる通り､ 彼等は平成の切り裂き魔の本当の正体を知っている｡ あの事件の犯人はそんなに可愛らしいものではない｡ もっと､ 凶悪で血も涙もない奴等である｡ 奴等の名前は《 怪異(かいい) 》｡ 呪術(じゅじゅつ)という特殊な術を使用する､ 所謂《 人ならざるもの 》の類であり､ 常人が相手にするようなものではない｡ だとすれば､ どうしたらいいのか｡ 大人しく殺される時を待てというのは残酷だろう｡ そこでこの探偵事務所で働く社員､ もとい《 祓異師 》の出番だ｡ 先程､ 登場した牙狼も《 祓異師 》のひとりだったりする｡

そしてこれは毒を以て毒を制し､ 常に死と寄り添って生きる《 祓異師 》の笑いあり涙あり､ 戦闘(バトル)ありの話である｡

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