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マナ「お兄ちゃんまたケンカした！」
ルナ「心配だから外で待つってマナが言うから待ってたんだよ！」
三ツ谷「あ〜〜兄ちゃんが悪かったよ。でも夜だし暗いし兄ちゃんちゃんと帰って来んだから家にいてくれよな？」
マナ「お兄ちゃんいつもそればっか！」
A「…。」
古いアパートはどうやらこの兄妹の家らしい。
そしてこの彼が強くて優しいのも、この目の前で繰り広げられているやりとりですぐに理解できた。
ルナ「それで…お姉ちゃんはお兄ちゃんの好きな人？」
三ツ谷·A「へっ？！」
マナ「お兄ちゃんのすきなひと？！」
三ツ谷「っておい！もううるせぇから部屋入れ！」
ルナ「じゃあお姉ちゃんも来てきて！」
A「え？」
三ツ谷「おいルナ！」
マナ「来てきてお姉ちゃん！こっちだよ！」
A「えっ？！ちょっ…！」
三ツ谷「おいマナも！！」
妹たちに両手をひかれて、気づけば彼らの部屋にあがっていた。
三ツ谷「すみません…なんかこんなことになっちまって。」
A「…ふふふ。」
三ツ谷「え？」
A「あの、お名前聞いてもいいですか。」
三ツ谷「あ…えと、三ツ谷隆です。Aさんですよね？」
A「？…はい。AAといいます。」
マナ「わたしはマナだよ！」
ルナ「私はルナね！お姉ちゃん！」
A「ルナちゃんとマナちゃんね。よろしくね。」
三ツ谷「…///」
私を送るって、やけに引かなかったのは、実は私のことを想ってくれていたらしく、コンビニに通っていたのも、私に会うためでもあったそう。(←後日談)
この日は三ツ谷家で遅めの夕飯をいただいて、隆にアパートまで送ってもらった。
三ツ谷「いつも帰り遅いんすか？」
A「はい。だいたい今くらいだけど、今まで何も遭うことなかったから…これからは気をつけます。」
三ツ谷「あの…俺でよかったら帰りご一緒します。」
A「…え？」
三ツ谷「今日のこととか…しばらく心配だし、家も近いんで。…ってもちろんご迷惑じゃなければ！///」
A「…」
格好には似つかわしくない、丁寧なのか不器用なのか。
でも妹たちには弱くて優しい、気にならない要素が一つもないこの人に、
A「ありがとうございます。…今度はお礼に私が夕飯作りますね。」
三ツ谷「え…！ウスッ！///」
A「何ですかその返事(笑)」
三ツ谷「あ…はい！(笑)」
私は恋をした。
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作者名：miyuu | 作成日時：2022年1月21日 17時
