GAME72 ページ32
ザァァ...
夜風が流れ松明の火花が散る音だけが耳に障り、それ以外は人の声も無くしんと静まり返っている
作戦を結構した生贄組3人は祭壇に座りじっと鬼が現れるのを待つ
一方で戦闘要因の男性陣とサポート組の女性陣は付近の茂みに隠れ息を殺しながら様子を伺う
「ひぎっ!」
貴「どうしたの?」
アカツキ「足がしびれてきました...」
貴「大丈夫...?痺れた時は無理に動かさないで、つま先で正座するといいわよ」
悶えていた体制から彼女の助言により、麻痺した彼の足に血の気が巡ったお陰ですぐに楽になった
アカツキ「わあ...凄いです!ありがとうございます!」
貴「フフッ...どういたしまして」
小声だが嬉しそうに笑みを向けるアカツキに吊られてAも笑みを向けた
アカツキ「...でも、本当に来るんしょうか...」
貴「...来るわよ」
途端_空気が変わるように彼の疑問に答えたAは笑みを消して正面を見つめる
断言する彼女には確信めいたものがあった
それはここに来てからの異様な空気感と長老たちと言葉を交えて気がついたこと
そして家屋を離れた途端に感じた殺気
それを合わせて導き出される答え、それは__
貴「...だって彼らは...」
ドォオオン
「「「!!」」」
貴「(来た___)」
大きな地響きと共に頭上から落ちる影
直ぐ様顔をあげれば祭壇全体を覆い隠すほどの巨体が姿を現した
それは今回のゲームにおいてチート級の強さを誇ると言われた"鬼"
「...今宵の生贄じゃな....」
第一声に口を開いた鬼はアカツキとマキノだけを摘み上げじっくりと観察した後、目を光らせこう口にした
「...チェンジ」
「「「...なん....だと...?」」」
「そこの女は良いとして、貴様らはちっともボンキュッボンではない...キュッキュッキュッのマッチ棒じゃ」
鬼の言動に冷ややかな目を向ける彼ら
そんな中アカツキだけは諦めずに鬼と対話する
アカツキ「入出は実際アレ...脱いだらその...アレですよ」
アンヤ「(いやどれだよ)」
「御託はよい、女を出せ」
彼の言動に怒りを覚えたのかアカツキの身体を握り潰そうと締め上げている
人外の力で身体に負荷がかかりとても苦しそうに声を漏らした
「ねえ」
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作者名:ティア | 作成日時:2019年9月10日 13時