REBORN † 桃を啄む鶫。次世代に咲く花 -1- (ページ8)

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日常[8] -雲雀桃- ページ8

焦る気持ちを押さえ付けて、朝登校をする。あとのことなんか考えたって面白くないやっ。

楽観的にみることにして、私は、とある一軒の家の呼び鈴を鳴らした。

『ピーンポーン………』

ベルの音が、聞こえるだけ。私はもう一回押してみた。

『ピーンポーン…………』

…………応答なし、か…
可笑しいな。いるはずなのに。

『ピーンポー、ピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポピンポ』

「るせぇぇぇっ！！」

『ーン………』

パッ、と手を止める。

皺の付いたシャツを来た鶫が、私の胸ぐらを掴んだ。

「今、何時だと思ってんだぁ！！」

「6時30分」

「早えぇよ！！つか、なんで来たんだよ！！」

「遅刻、連続10回目だからね。記録更新を止めに」

「余計なお世話だ！」

ガシガシと、鶫が頭を掻き、

「……もう、目ぇ覚めちまっただろ」

心底、恨めしそうに、私を睨んだ。

そして、掴んだ胸ぐらをパッと離して、

「コーヒーでも飲んでくか？」

そう言って、私を手まねいた。

†

導かれた鶫の家のリビングは、相変わらず綺麗だった。可愛らしい家具。センスの良いインテリア。

ハルさんが持ち込んだ家具を、隼人さんが飾り立てる。なんか想像出来ちゃうなぁ。

なんて思いながら、椅子に腰を下ろした。

「……ほらよ…」

差し出されたコーヒーは、微かに湯気を立てている。

「テメーでも今すぐ飲めるよう冷ましてあるから」

「……なんで、私が猫舌だって知ってるの？」

私がそう言うと、鶫は、

「んーなの、見てりゃぁ分かんだろ」

しれっとした顔でそう言った。