魔法に欠片 ページ10
・
「にゃー」
「…猫？」
夕方、打ち合わせ帰り道に迷うとそこは来たことのない場所で、魔法の世界に入り込んだ様な場所だった。
少し歩くと塀の上に1匹の白猫も、なんだろ 不思議な感じ。
チャリ、と音を出した白猫の首には小さな小瓶が。
悪戯にしては可愛いし飼い主にしてはタチが悪い、白猫は平気そうにしてるけど 俺からすれば苦しそうに見えて仕方がなかった。
「猫ちゃんこっちおいで〜」
「…にゃあ」
「よしよし、いい子 えっとなになに…」
警戒心を丸出しにしながらこっちに寄ってくる姿を見ると野良猫なのだろうか。
それにしては毛並みが綺麗すぎるなぁとか、
小瓶の中にはきらきら輝く欠片とメモ用紙が1枚。
Aと書かれた1枚の紙切れ。
たったそれだけ、
「お前Aって言うの？」
言葉なんて理解出来るはずも無いのに にゃあ、と鳴いた白猫はもしかして魔女の使いなのだろうか。
「A飼い主さんは？」
そういうと伏せ目がちになる白猫。
もしかするとほんとに魔女の使い？
ハローウィンという世間のイベントをぼっちで過ごすつもりだった俺に神様ならぬ魔女からのプレゼントだったりして、なんて
普段だったら絶対しないお持ち帰りをしてしまったのも ハローウィンというイベントにぼっちは悲しいと本能が悟ったからだろう。
大人しく抱っこされている白猫を見るとお持ち帰りおっけーの様に見えちゃうんですが気のせい？
…まぁ、猫1匹くらい賄う余裕あるし大丈夫かな
来たことの無い変な道に迷い込んだのに帰る時は迷う事なんてなかった。
まるで、この白猫の事を家に持ち帰れって言ってるみたい、
それともそれすらも俺が白猫を持ち帰るいい様に考えた理由なのだろうか。
呑気な気分でいた俺は家に帰って一気に酔いが覚めた様な気分に変わった。
「やっと戻れた…
初めましてわたしAって言うの、よろしくね。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 17人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
瑠璃?(プロフ) - 更新いつも楽しみにしてます。 とても素敵な作品ばかりで尊敬します……！ 春音さんのお話に出てきた先輩は弟の姉さんでしょうか？ 合ってたらお友達d)) ……これから更新されるお話も楽しみにしてます！ (2016年10月29日 9時) (
レス) id: 72272aaac8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
