リーベと呪文 ページ16
「 元素記号の歌知ってる？ 」
「 知ってるに決まってるでしょ。あれでしょ、水兵何ちゃら… 」
「 リーベ、ね。因みにリーベの意味は、 」
『 愛しています 』
＊＊
広くもなく狭くもない。
必要最低限の物しか置かれていない。
そんな無機質な部屋。
彼らしい部屋だ、と言えばそうだが。
何故か、呼び出された。
友達とのハロウィンパーティー中にいきなり呼び出すなんて、とも思ったが、相手が相手なのでどうにも言えなかった。
そして何故か、現在進行形で待たされている。部屋にはゲームも漫画も無く、暇つぶしに使えるものなんて活字だらけの本かスノーノイズしか映らないテレビ。もうテレビとして意味を成していないように思える。
いきなり呼び出しておいて、暇という文字をそのまま部屋にしたような場所で待たせるなんて。いくら相手が彼奴だからといって、今度は容赦せずにガツンと言ってやる。
「 お待たせ〜。いや〜ごめんね、待たせちゃって。 」
悪気も無いように軽く笑う。
馬鹿にしてるのか此奴。
「 遅いんですけど……って何その格好、似合わなさすぎ 」
人を待たせたうえに変なコスプレをしてきた其奴に、嘲りを含んだ笑いを投げ掛ける。これでも怒ってるんだからな、と主張。
果たしてわかっているのかどうかは別として。
というかその服はこの部屋の何処から持ってきた。
「 これ？水兵服だよ、知らない？ 言っちゃえば、セーラー服だけどね〜。 」
セーラー服。
聞き覚えのあるその言葉に、思わず突っ込みを入れてしまう。今の時代、セーラー服なんて着るのは中学生の時の制服ぐらい。それを何故いい年したこの男が着ているのか。
「 ほら、今日ハロウィンじゃん 」
「 今日ハロウィンだから私友達とハロウィンパーティーしてたんですけどそれを中断させたのは何処のどいつだよ 」
「 だから、コスプレしてお菓子強請ろうと思って！ 」
見事に無視をしてくれた彼にイラつきを感じたためそれなりの力を込めて脛を蹴った。悶えてたって私は知らない。自業自得だ。
「 痛いんだけどー…あー… 」
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瑠璃?(プロフ) - 更新いつも楽しみにしてます。 とても素敵な作品ばかりで尊敬します……！ 春音さんのお話に出てきた先輩は弟の姉さんでしょうか？ 合ってたらお友達d)) ……これから更新されるお話も楽しみにしてます！ (2016年10月29日 9時) (
レス) id: 72272aaac8 (このIDを非表示/違反報告)
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