HERO part11

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何で、どうして、って思うのに

そこまで深くは聞けない私の

代わりに全部聞いてくれた





沙織さんの匂いが移ってるのを

謝ってもらっても

モヤモヤは晴れないし、

何でそうなったのか、

聞きたかった…



来るのが遅くなったのも、

捕まった、って一言じゃなくて

最初から説明してほしかった…





自分でどうにもできないのに、

ミツに全部を聞く事もできない。



それでミツを怒らせたのに、

私はちっとも変われていない。




それなのに

自分はミツに何で？を

心で押し付けてる…







静かに落ちる涙は

ミツへぶつけられない気持ちと

自分の弱さを表していた







北「…ごめん、泣かせた」





ふるふる、左右に首を振る





北「…匂い、は。
多分、よろけたあいつを庇った時…
抱き締めては無いけど、支えたからかな…
…ごめん」





玉「…さっきまで言わなかったのに、」




ボソ、っと私の心の声を呟く玉ちゃん





北「ん、ごめん。
でも…良い気分はしないだろ？」


『でも、、
助けただけ、だから…
不安なままより、ずっといい…』


北「そっか…ごめんな？」






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